還暦は大切な節目のお祝い!
還暦は長寿のお祝いの中でも、最初の節目となる大切なお祝いです。昨今では、平均寿命は男女ともに80歳を超えて、還暦は長寿のお祝いとは言えなくなってきましたが、平均寿命が60歳台だった1950年台までは60歳は長寿であり、家族はもちろん、親戚中が集まって盛大にお祝いをしたようです。
そんな今でも、60歳は人生の節目であることに変わりはなく(会社勤めの方は定年退職という節目)、それまでお仕事を続けて家族を支えてくれた一家の大黒柱や、家族のために家庭を守ってくれたお母さん(おばあちゃん)に対する感謝やご苦労さんの気持ちを込めた還暦のお祝いはやはり大切な行事です。
還暦ってなんだろう?
「還暦」って今では満60歳の誕生日にお祝いするのが現在の常識になっていますが、「数え年」が年齢を表すのに一般的であった昔は違っていました。どうして還暦が満60歳なのか、そんなこともこれから説明していきたいと思います。
■実年齢で60歳を迎えること♪
還暦の詳しい説明はこのあと進めていくとして、「還暦のお祝い」をするタイミングは満年齢で60歳を迎えたときが今では一般的になっていますね。でも、満60歳を迎える年の正月に祝うのが本来のやり方です。
昔は数え年でお祝いしていた
昔は「数え年」が普通で、数え年の60歳でお祝いしていました。数え年の数え方は、生まれた年を1歳として、その後、正月を迎える度に1つ歳を取ります。今や数え年というのを使う機会は少なくなってきていて、本来、数え年でお祝いするような七五三なども満年齢で行うようになってきているようです。
■還暦のシンボルカラーは赤色!
還暦を迎えた人によく「赤いちゃんちゃんこのお祝いですね」と言っているのを聞きます。還暦の色が赤だと知っている人は多いようですが、何故「赤」なのか?その理由はあまり知られていません。還暦は赤色の理由から順に説明していきたいと思います。余談ですが、米寿や傘寿など他の長寿のお祝いもちゃんちゃんこを着る風習がありますが、それぞれの色があります。
■還暦は赤ちゃんに還る年!
辞書で調べると、還暦の「還」は元の場所、状態にもどる、かえるという意味で、「暦」は1年の月、週、日、祝日、干支などを日を追って記したもの、すなわちカレンダー(日めくりの方が正確かも)のことです。
その中でも区切りのお祝いには干支が用いられます。「干支」についてはのちほど詳しく説明しますが、「干支が一周して元に戻る」ことから「還暦」と言い、「元に戻る」ということで「赤ちゃんに還る年」となり、還暦のお祝いの色が赤になったと言われています。
■還暦祝いを英語で表現したいとき
還暦祝いを英語で表現すると「Sixtieth birthday celebration」となります。お祝いのケーキやプレゼントに刻印するときは還暦を表す短い文章もおすすめ。以下の文言を参考にしてみてくださいね♪
・「Happy Sixty/Happy 60th birthday(還暦おめでとう)」・「Life Begins At Sixty(人生は60歳からはじまる」
■120歳のお祝いは【大還暦】
還暦を迎える60歳という歳は平均寿命が延びた現在においてはまだまだ高齢者とは言えなくなりましたが、昔は「人生60年」と言い、今の平均寿命80歳台などまれに見るご長寿でした。それが昨今では、60歳を折り返し地点として2度目の還暦を迎え120歳のお祝いをするという方も居るのですから驚きです。
干支と還暦の関係をリサーチ♪
そもそも干支とは何でしょう。皆さんの中には干支というと「十二支」で一周するのは12年ではないかと、疑問に思われる方もいると思います。また、その干支がどうなった時を還暦とするのでしょう。そんな疑問について、説明していきたいと思います。
■還暦は干支が1周したことの長寿祝い♪
干支と言えば今では十二支をさすことが一般的ですが、そもそも「干支」は正確には、皆さんがよくご存じの十二支(子、丑、寅、・・・などの12種の動物)と、こちらはあまり知られていませんが「十干」という10種類の(甲、乙、丙、丁、・・・)との組み合わせのことです。
「丙午(ひのえうま)」という言葉を聞いたことがありませんか?このように十干の「丙」と十二支の「午」を合わせて干支というのが正確な表現です。このように考えると、ある年に生まれた人が再び同じ干支を迎えるのは十干の10個と十二支の12個の最小公倍数である60年後となるのです。暦の上で同じ干支が再び帰ってくるこを意味して「還暦」と言います。
■動物の呼び名がついている十二支!
十二支は元々は方角や月日、時刻などを表すものです。時刻でいうと、有名な怪談話で「草木も眠る丑三つ時(うしみつどき)」というのを聞いたことがありませんか?これは24時間を十二支で表し、一つの干支が2時間、それを4等分して一つ、二つというように表します。それで丑三つ時というと、午前2時から2時半の間を指します。方角もまた、十二支で表されていました。
一般庶民に普及させようと、覚えやすいようにあとから動物を当てはめられました。これらの漢字はもともと中国で作られたものです。そのため、十二支の読み方、意味が漢字と合っていません。それぞれに当てはめた動物の意味はあるようですが、その説明は本題から外れるので省略したいと思います。
■数を数えたり人を区別する意味合いがある十干!
十二支はよく耳にしますが、十干という言葉はあまり馴染みがない方が多いと思います。しかし、例えば会社どうしで契約を交わす時の契約書で「株式会○○(以下甲という)と株式会社△△(以下乙という)・・・」などの表記を目にしたことがあると思います。
また、焼酎の種類にも「甲類」「乙類」というのがあります。このように十干は人や物を区別するのに今でも用いられています。十干は10個あるため、昔は数を数えるのにも用いられていたようですが、こちらは現在ではほとんど使われなくなりました。
還暦祝いのお祝い金のマナー
還暦のお祝い金、一体どのくらいが一般的なんだろう?そんなお悩みをお持ちの方も多くいらっしゃると思います。もちろん決まった金額はありませんが、親は別として一緒に住んでいない祖父母、親戚、会社などの関係についてはやはりお祝い金の相場は気になるところでしょう。ここからは、お祝い金の額や渡す時の渡し方などについて、ご紹介します。
■還暦祝いのプレゼントの平均相場
還暦祝いに贈るプレゼントの金額を決める際は、関係者同志で話し合って同じ金額にした方が、受け取る側からしても気を遣わなくて済むでしょう。以下、おおよその予算額です。
・両親/10,000円~100,000円・祖父母/10,000円~30,000円・親戚/ 5,000円~20,000円・その他の方/ 5,000円~10,000円
「その他の方へ」の場合はお付き合いの関係上、この相場は参考になると思いますが、それ以外は金額は、その方とのお付き合いの度合いによって違ってきます。
■還暦祝いの食事会の平均相場
還暦祝いのパーティーで、お笑い芸人の明石家さんまさんが元妻で女優の大竹しのぶさんから会費を25,000円も取られた!と嘆いていた話は有名ですが、一般的にはそこまで高額ではありません。還暦祝いの食事代の平均予算は、5,000円から10,000円ほど。宿泊となるともう少し予算がアップします。
職場関係の方を大勢招いて盛大に祝う場合は、座席指定のある食事会よりも立食パーティー形式がおすすめ。いろいろな方と自由に会話ができるので、会場も盛り上がるでしょう。
■還暦祝いの熨斗(のし)の書き方
お祝い金やプレゼントを包む「のし」の表書きは「還暦御祝」「祝還暦」「寿還暦」、ちょっと関係性の薄い、目上の方であれば丁寧に、「御還暦御祝」も良いでしょう。また、水引は、紅白か金銀の蝶結びが良いでしょう。
より還暦のお祝いを喜んでもらえる秘訣5つ♪
還暦のお祝い金については、本人が現金を受け取るのを嫌がってあらかじめお断りする場合もあるようです。では、どのようにすれば喜んでもらえるか、お祝い金だけでなく、どのようなプレゼントが喜んでもらえるのかを考えていきましょう。
■1.家族のみんなが笑顔で集合が1番♪
還暦ともなれば子供たちは巣立っていて、離れ離れが一般的の現代。おじいちゃん、おばあちゃんになっている人も多いでしょう。子供たちも自分たちの生活があって、頻繁に顔を見せることができないでしょう。
そんな時代だからこそ、この機会にみんなが集まって自分のことを祝ってくれるのは悪い気はしないはず。顔を見せて、みんなが仲良くやっていますよ!と示すことにもなり、これこそ最高のお祝いですよね。
■2.ご本人の趣味のものを贈ろう!おすすめ商品もチェック
長寿のお祝い「還暦」と言っても今やまだまだお年寄りにはほど遠く、活動的な60歳も多いはず。趣味に合った贈り物だと喜んで使ってもらえるので贈る方もうれしさ倍増!気に入ったものを確実に贈るためにも直接本人に聞いてみ決める方がせっかくのプレゼントが喜ばれることにつながります。
お酒が好きな方へのギフトでは「名入れラベル酒」が人気。そのほか、サプライズでプレゼントをしたい。プレゼントアイデアをもっと知りたい。という方は、下記の還暦のプレゼントにおすすめの商品をまとめた関連記事をご覧ください♪
■3.感謝の気持は声に出して伝えよう!
みんなが集まってお祝いをする時、みんな揃って乾杯の音頭は「還暦おめでとう!」、また、締めのあいさつも「これからも元気で長生きしてね」などのあいさつ。それももちろん喜んではもらえるでしょう。しかし、もう一歩踏み出してきちんと伝えてみませんか?
感謝の手紙を読む
みんなの感謝の言葉を思い出といっしょに手紙にしたためましょう。そしてそれを読むのはお孫さんが適任。目に入れても痛くないお孫さんからの感謝の手紙は感動すること間違いナシです♪仕事関係の方や義理親に贈るメッセージは失礼のないよう文例などを調べて書くのが良いでしょう。
出席できないときは電話で
子供や孫たち、親族が一同に集まるのが理想ですが、やむを得ず出席できないときは、メールなどでなく、ちゃんと声の聞こえる電話で「おめでとう」や「ありがとう」の言葉を贈りましょう。心のこもった会話は、きっとお相手の心に響くはずです。
■4.実用性の高いプレゼントを心がけよう♪
皆さんも経験あると思いますが、飾りものや置物のプレゼント、もらってちょっと困ったことはありませんか?やはりプレゼントをするなら毎日使ってもらえるような、実用的な品物が良いでしょう。キーワードは「毎日使うもの」「何気なく使えるもの」。そんなプレゼントを選んでください。
■5.素敵な思い出やサプライズは心に残る贈り物♪
普段離れて暮らしている子供や孫。親族などを含めて身内が一堂に集まって、みんなから心からお祝いの言葉を贈り、みんなで話し合って決めたプレゼントを渡すなどのサプライズをすることが出来れば、心に残る素敵なお祝いになるはず。食事や旅行など、家族の予定を調整して思い出深いものにしましょう。
還暦は第二の人生のスタートライン♪
還暦を迎えるお父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃん。第二の人生を楽しく元気に過ごしてもらえるよう願いを込めて、盛大に還暦を祝いましょう。贈るお祝いの言葉にもこれまで以上に感謝の気持ちが強くなっていただければ幸いです。