特別な思い出とともに贈りたい。ジローラモが選ぶとっておきの手みやげ

日本人にとって、仕事でもプライベートでも、手みやげは身近な存在です。しかし、それだけに贈り手のセンスが問われるものでもあります。連載企画「とっておきの手みやげ帖」では、各界における目利きの著名人に極上の手みやげをご紹介いただきます。オススメの逸品との出会いや、おもてなしのこだわりについてなど、手みやげにまつわるエピソードを語っていただく本企画。ゲストは、「ちょい不良オヤジ」の代名詞的存在、パンツェッタ・ジローラモさん。男性ファッション誌『LEON』ではモデルも務められる傍、バラエティなどでタレント活動も行われています。今回のインタビューでは、ダンディなジローラモさんオススメの、とっておきの手みやげをご紹介いただきました。


ジローラモさんに、とっておきの手みやげを聞きました

パンツェッタ・ジローラモ
1962年イタリア・アヴェッリーノ出身。タレント、モデル、随筆家、元東京純心女子大学講師。バラエティやスポーツ番組などで人気を博し、男性ファッション誌『LEON』ではモデルとして「ちょい不良オヤジ」の代名詞的存在に。2014年3月“連続して最も多くファッション誌の表紙を飾った数(男性モデル)”という記録名でギネスワールドレコーズ2014に世界記録として認定される。また、『バール・ジローラモ―南イタリアのおいしい話を召し上がれ』(角川書店)や『パスタとワインと豚のシッポ』(ワニの選書)など、料理に関する著書も多数出版している。

本当に喜んでもらえるプレゼントを贈りたい

――ジローラモさんは、交友関係も幅広く、贈り物をする機会も多いかと思います。しかもとてもグルメな印象ですが、手みやげやギフトを選ぶのはお好きですか?

プレゼント選びは好きですよ。特に相手が喜んでいる顔を見る瞬間が好き。そのために何をしたら喜んでくれるか全力で考えます。最近だと、いつも仲良くしているバイク好きの友人にライダースジャケットをプレゼントしようと考えていて。友人はイタリア人なので、イタリアには無い日本製のライダースを探し回りました。

自分の中でヒットしたお店が京都にあったので、手に入れるために京都まで出向いて。ネットで手配することもできるけど、それじゃ商品の肌触りやサイズ、着心地はわからない。実際に行って、触ってプレゼントは選びたいですね。

彼女にクルマをあげたり、花火を打ち上げたことも。
とびっきりの思い出とともに贈りたい

――すごい、京都まで買いに行かれたんですね!プレゼントを選ぶ上で気をつけていることはございますか?

やはり、相手のことを考えなければいけないですよね。手間や時間をかけてでもプレゼントをあげる相手のことをしっかり考えることが、喜んでもらえるかどうかに繋がってくるかと思います。

例えば女の子に花をプレゼントするときに、薔薇が好きな人もいれば他の花が好きな人もいる。おそらく薔薇を贈っておけば間違いないかもしれないけど、一番好きな花をもらう方が嬉しいですよね。一番好きな花をリサーチする手間をかけてでも一番喜んでもらえるようなプレゼントがしたいですね! 

――素敵です。でも好きな花までリサーチするのは大変ですよね。

そうですね。大変ですが、喋っていると何気ない会話で色々なことが分かりますよ。頻繁に会話しておくことも大切かもしれません。こまめにやりとりをしていれば、他の人とプレゼントが被ってしまう危険性も防げますし。

――誰かが贈ったものと被ってしまったら少し気まずいですよね。そんな贈り物好きなジローラモさんが、これまでにプレゼントされたもので一番印象に残っているものは何でしょうか? 

そうですね。誕生日プレゼントとしてクルマを贈ったことはあります。彼女が車の免許を取ったばかりだったので、そのお祝いも込めて贈りました。彼女のクルマの上に“I love you”とスプレーで書いて。あれは消すのが大変でしたね(笑)。

あとは、花火を打ち上げたこともあります。これも大変でした。花火をあげるためには、普通は2週間ほど前に事前に警察へ打ち上げ許可を取らなければいけないんですよね。でもその時は時間の余裕がなく、3日前に申請を出したんです。紆余曲折あって特別にホテルのビーチサイドでやらせていただくことになったんですが、口コミで「今日花火があがる」と周辺住民に広まってしまっていて。

当日、彼女のために秘密の場所まで準備したのに知らない人がぞろぞろやってくるんですよ。盛大に“HAPPY BIRTHDAY”の打ち上げ花火をプレゼントしたのに、知らない人々が喜んでいて、当の本人はあまりピンときていないようでした(笑)。

イタリア人はみんなで記念日を盛大に祝い、特別なプレゼントを贈りたい

――映画でしか見たことがないようなシチュエーションばかりですね(笑)。本当にプレゼントがお好きなんですね。ジローラモさんはキャラクターが印象的な方だと思いますが、例えば贈り物を選ばれる際に自分らしさを盛り込むことを意識されたことはありますか?

そうですね。一番大切なのは相手の喜びそうなものですが、自分の想いが込められていないプレゼントは味気ない。自分らしさのある記憶に残るものをプレゼントしたいですね。

それで言うと、日本人は義務感でお土産を選ぶ習慣がありますよね。例えば海外へ行って会社用にお土産を買う習慣。あれは“義務”ですよね。イタリアでは親族以外のためにお土産は買いません。あまり仲の良くない人にプレゼントする文化がないのかもしれません。教会でもお土産を持っていきますが、身内を守ってもらうための信仰の意味を込めたものに近いので、これもまた違いますね。

義務感のあるプレゼントはあまり好きではないですが、お世話になっている人に誕生日プレゼントを贈ったことはあります。これは義務感というより感謝の意味もあります。メッセージ性のあるプレゼントの方があげる方も、もらう方もテンションがあがりますよね。

――確かに、ジローラモさんらしいメッセージ性のあるプレゼントをもらえたら愛情が感じられて嬉しいです。イタリア人はプレゼント好きな人が多いと感じますか? 

そうですね。イタリア人はプレゼント好きというよりも、記念日やプレゼントが大切な習慣だと考えています。日曜日に親族で集まって食事会をしますが、その時に手みやげとしてスイーツを持っていきます。普段は食べないような特別なお菓子をそれぞれ持ち寄るんです。

お祝い事があるような食事会では、お酒を持っていきます。スパークリングワインを開けた時の“ポンッ”という破裂音が、その場をパッと明るくしてくれるんです。少しお祝い事があると集まって食事をしてお酒を持ち寄って、盛り上がりますね。

黄金の泡が煌めくスパークリングワイン
『カ・デル・ボスコ フランチャコルタ キュヴェ・プレステージ』

※『フランチャコルタ ブリュット キュヴェ プレステージ カ デル ボスコNV 発泡白 750ml』3600円(税込)

――この手みやげとの出会いはいつでしたか?ゴールドに光るボトルがとてもセクシーです。

昔からカデルボスコのことは知っていたのでもはやいつ出会ったか覚えていません。でもたまたまホテルのテラスで友人とカデルボスコを飲んでいたことがあって、その時に「カデルボスコ美味しいね」と呟いたんです。そしたら目の前にカデルボスコの社長が居て。

たまたまそのワインを褒めたところに社長さんが居て面白かったですね。そのあと葡萄畑にも連れていってくれて、その社長さんとは友達になりました。縁を感じた特別なお酒です。ワインやスパークリングワインは出会いが増えますよね。「一杯飲まない?」と乾杯したらその場で友達になってしまう。不思議ですよね。

――このスパークリングワインが縁を作ってくれたんですね。このお酒はどのようなときに贈りたいですか? 

日本人はよくスパークリングワインのことを“シャンパン”と呼びますが、イタリアではフランスで言うシャンパンのことを“フランチャコルタ”と呼びます。ミラノとフィレンツェの間にある地方で作られている葡萄がフランチャコルタ。このフランチャコルタはゴールドの瓶で、スパークリングでおめでたい見た目ですよね。

デザインも凝っていて、大人っぽい。みんなでわいわい楽しみたいときに飲んでほしいですね。実は手みやげとしてはまだこのお酒を使ったことは無いですが、自分が好きで結構飲んでいるので、みんなにもこの美味しいフランチャコルタを知ってほしいという感覚に近いです。

――ジローラモさん自身がお好きなフランチャコルタが『カデルボスコ』なんですね。確かにおめでたいような外装がお祝い事にぴったり。ぜひジローラモさん流の美味しい飲み方を教えていただけますか?

キンキンに冷やして飲むのがオススメです。あまり冷えていないときは、アイスを細かく砕いてグラスの中に入れてから注ぐと美味しいですよ。泡が立つのでバランスをみながら入れてくださいね。夏は特に冷やした炭酸がすっきりして美味しい。「とりあえず生」を頼む感覚で、枝豆と一緒に食べるのも最高。あぶらっこいものでも、生ハムでも、何でもマッチするのでお気に入りのマリアージュを見つけてみてほしい。

意外と値段も手頃なのでちょっとした手みやげにちょうど良い。人にあげると喜ばれますし、栓を抜いたときの“ポンッ”という音で場も華やぎますよ。夏の暑い日に、イタリアの風を感じたい日に、ぜひ使って欲しい手みやげですね。

企画:大崎安芸路(ロースター)
取材・文:天野成実(ロースター)
撮影:栗原大輔(ロースター)

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