次代のギフトはバーコードが鍵!eギフトが拓くちょっと未来の話

次代のギフトはバーコードが鍵!eギフトが拓くちょっと未来の話

SNSやメールで数百円から数千円のギフトを贈ることができるeギフト(ソーシャルギフト)。これが今、ビジネスシーンでもトレンドになりつつあるそう。ソーシャルギフトサービス「cotoco」の中の人が見たギフトの未来とは?


eギフトが次代のマーケティングを担う新しい手法に!?

LINEやメール、Facebook、Twitterなどを介して、数百円からの小額ギフトを贈ることができるeギフト、みなさん使ったことはありますか?ちょっとした「ありがとう」や「ごめんね」の気持ちに、たった1杯のコーヒーのギフトを添えて贈ってみるだけで、より想いが伝えられると、感心が集まっています。

そんなデジタル時代の新しいギフトとして急速に拡大しつつあるeギフト市場ですが、これまでの個人対個人のやりとりだけでなく、ビジネス対ビジネス、ビジネス対個人といったシーンでも注目されつつあるといいます。

ギフトの未来を紐解く連載企画「ギフト2.0」の第3回では、そんなビジネス向けのサービスにも力を入れているソーシャルギフトサービス「cotoco」にフォーカス。「バーコードを制するモノが業界を制す」と予見するeギフトの未来を、マーケティング部の大津さんに聞きました。

取材先プロフィール

SKプラネットジャパン株式会社
ソーシャルギフトサービス「cotoco」など、デジタル産業におけるサービスプラットフォームを提供する会社。「オンラインとオフラインを繋ぎ、生活をより楽しく、便利にする」ことを掲げ、今後は全世界のモバイルユーザーに向けたO2Oプラットフォーム(オンラインとオフラインを融合し、相互に作用する仕組みや施策)を多方面で展開していくことを目指しています。

取材者プロフィール

マーケティング部 チームリーダー/マネージャー
大津美佐子さん

「cotoco」のマーケティングとPR業務を担当しつつ、企業からの問い合わせや営業にも対応するマルチな人。ビジネス戦略の立案、新規ビジネスの開発など「cotoco」に関わる幅広い分野で力を発揮。

韓国ではSNSの普及と併せて、eギフトが爆発的にヒットしているんです

――まず最初に「cotoco」を運営するSKプラネットジャパンとは、どんな会社なのかを教えてください

マーケティング部 大津美佐子さん(以下、大津):弊社は、韓国No.1のシェアを持つ通信事業者であるSKテレコムから派生したSKプラネットグループの日本法人という形でスタートした会社です。このSKプラネットは韓国で2006年から「giftion(ギフティコン)」というソーシャルギフトサービスをしておりまして、すでにソーシャルギフト=ギフティコンというほどに普及しています。そのサービスを日本でも展開していこうと、2014年から始めたのが「cotoco」になります。

――「cotoco」ではどんなギフトを扱っていますか?

大津:サイトのトップページをご覧頂くと一目瞭然ですが、スターバックスさんのドリンクチケットやコンビニで売られている商品など、全国各地で引き換えられる数百円台の小額ギフトがほとんどです。これは韓国の「ギフティコン」で扱っているものとも大きな差はなく、手軽に贈れるもの、というところにこだわってラインナップしています。

ギフトの一覧ページ。数百円のものが大多数を占めている

ギフトの一覧ページ。
数百円のものが大多数を占めている

――韓国では、eギフトはどのくらい使われているのでしょう?

大津:日本と比べて、一般的と言って良いほど浸透しています。大きな要因は2つあって、ひとつはカカオトークというLINEのようなコミュニケーションアプリがヒットしたことです。このカカオトーク内で気軽にeギフトが贈り合えるということで、爆破的にヒットしました。

そしてもうひとつが、電子決済が日本よりも進んでいることです。韓国ではスマホひとつでランチに行けるくらい、ほとんどのものを電子決済できるようになっていますから、日本に比べて利用しやすい環境が整っているんです。

例えば、入試を控えた甥っ子に「試験が終わったらこれで買い物を楽しんでね」とデパートのチケットをオンラインで贈るというような、カジュアルなeギフトのやりとりが行われています。

日本でもユーザーは着実に増えています

――「cotoco」にとってeギフトとはどんなものでしょうか?

大津:かみ砕いて言えば「今すぐ伝える気持ち」です。SNSで瞬時に相手に届くeギフトは、ありがとう、おめでとう、お疲れ様、ごめんなさい、といった自分の気持ちをすぐに伝えることができます。弊社の中でも、例えば体調不良で会社を休んだ際に、その間仕事をカバーしてくれた同僚に「ありがとう」とコーヒーを贈るというような使い方は定番ですね。

また、営業などでお客様の会社にお伺いした時などには、今日はお時間ありがとうございました、という気持ちを「cotoco」で贈ることもあります。小額のものなのでお返しに気を遣わせることもなく、むしろ距離感をちょっと縮めてくれるコミュニケーションツールとしても効果的です。

――日本では2015年からサービスを開始されたとのことですが、手応えはいかがですか?

大津:日本はまだ現金主義が根強く、韓国ほどに浸透しているとは言えませんが、それでも最近は電子決済が急速に普及していることでデジタル上でのコミュニケーションもより活発になっている印象です。それに比例するように、実際に「cotoco」のユーザーは右肩上がりに増えていて、現在約20万人のユーザーの方々にご利用いただいています。

特に現代では、SNSで交流がある相手でも電話番号や住所を知らないというケースも多いと思います。そういった状況でもギフトを贈ることができるのは、モノを贈る従来のギフトとの明確な違いです。これまで文字だけでのやりとりだった所でeギフトを贈り合うという現象は確かに増えていると実感しています。

<cotocoの使い方>

STEP1:ギフトを決めたら、シーンに合ったメッセージカードを選び、メッセージを考える

STEP2:お届け日を選ぶ。今すぐ自分で贈るか、翌日以降(最大30日後まで)にcotocoから自動で贈るように設定することが可能

STEP3: LINEかメールから贈る方法を選ぶ(翌日以降の場合はメールのみ)

STEP4:支払い。クレジットカードかキャリア決済を選択可能。cotocoポイントも1ポイント1円で利用できる

STEP5:ギフトの内容と贈り方、支払い方法を確認

STEP6:ギフトの送信。LINEアプリやメールアプリと連携し、宛先を選ぶのもスムーズ。ギフトURLをコピーして他の方法で贈ることも可能

昔はクオカードをプレゼントするにも1枚82円かかっていた

――ただ「cotoco」では、個人間でのeギフトのやりとりは全体の3割程度だと伺いました。

大津:実はそうなんです。もちろん、サービスをローンチした当初は一般のユーザーさん向けのサービスをメインで考えていましたし、今後も強化していきたいとは思っています。しかし、2017年ごろから急速に法人の需要が増え、今では全体の7割ほどの規模にまでなっています。

なぜかといえば、現代ではいろんなものが電子化されているから。それに伴って、わざわざ何かを郵送することが無駄なコストになりつつあるんです。

例えば会員登録してくれた人に500円のクオカードを郵送しますよというキャンペーンがあったとしたら、これまでは1通送るのに送料82円+封筒代や宛名書きの手間などが発生していました。それが1万件あったら……と考えると、そのキャンペーンをeギフトとしてデジタル化するメリットの大きさは明白ですよね。

――なるほど……。ちなみに、好例などはありますか?

大津:そうですね、ハウスウェルネスフーズさんの「ウコンの力」を配布したキャンペーンは良い例かもしれません。「cotoco」のTwitterで行ったキャンペーンで、フォロー&リツイートしてもらえると抽選で「ウコンの力」が当たるというものです(※当たったユーザーはローソンで引き換える)

※キャンペーンはすでに終了しています

内容は、フォロー&リツイートキャンペーン後にアンケートに答えると「ウコンの力」が1000名に当たるもの。

――意外とよくあるキャンペーンですよね?

大津:重要なのは「cotoco」のフォロワーは女性が圧倒的に多く、ハウスウェルネスさんも女性ユーザーに対してキャンペーンを打ち出したかったというところです。

でも「ウコンの力」のイメージって男性ですよね?実は並行して行ったアンケートで分かったことなのですが、当選したユーザーは「ウコンの力」を自分用ではなく、eギフトとして自分の旦那さんや彼氏にプレゼントしていたということ。

ハウスウェルネスさんとしては女性ユーザーの声が聞け、従来よりも高いマーケティング効果があったとして好評いただきました。これって今までには起こりえなかった、eギフトだからこそできる新しいマーケティングの手法なんです。「cotoco」はあくまでも商品だけを扱いますが、eギフトと組み合わせたマーケティングに注力することで、他社との差別化も図っていきたいと考えています。

これからは、バーコードを制する者が業界を制す!

――eギフトが拓く未来、とても明るい印象を受けますが、今後の展開などお考えがあれば教えてください。

大津:弊社としては、ユーザーの方々にもっと気軽に使っていただくために、1000店舗以上を展開しているようなパートナーさんと手を組んでいきたい、と率直に思っています。やはりeギフトは簡単に引き換えられることがとても重要なポイントになってきますので、「引き換えやすい=どこにでもあるもの」というのはどうしても避けられない要素なんです。

また、そういった規模の中で安定的にサービスを提供するためにも、POSシステム(小売店で用いられる商品情報の管理システム。簡単に言えばレジのこと)との連携は欠かせません。現在は一部で電子スタンプを採用するギフトもありますが、今後はバーコードに移行予定です。つまり「バーコードを制する者が業界を征する」だろうと、個人的には予測しています。

というのも、韓国ではすでにPOSシステムは政府によって統一されており導入のハードルが低くなっているのですが、日本は規格が3、4つほどあり、店舗レベルでの導入のハードルは高いようです。なので、POSを導入できる体力のある企業さんは、今後さらに伸びていくのではないかと思うのです。

――ちなみに、「cotoco」で扱う商品の数は増えていきますか?

大津:現在の商品数は100種類ほどありますが、数よりもジャンルを増やしていきたいというイメージです。より多くの法人さんにキャンペーンで使っていただくことで「cotoco」のサービスをより多くの一般の方たちに知っていただき、eギフトを日本に根付かせていきたいなと思っています。

数百円台の手軽なギフトに想いを乗せて届ける、という根本は変わらない

――最後に、eギフトの未来を担う上で掲げる目標などがあれば教えてください。

大津:昨今の日本でのキャッシュレス化の波は追い風です。そういった新しいものとの親和性も高めながら「cotoco」ならではのサービスを展開していけたらいいですね。

文字や絵文字だけでは伝わり切らなかった想いをギフトに乗せて届ける、という点では、個人対個人も企業対個人でも同じです。シーンに合わせて、ぜひ色んな方々に使っていただけるものにしていきたいと思っています。

企画:天野成実(ロースター)
取材・文:石井良
撮影:栗原大輔(ロースター)

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