有名菓子店のロングセラー
京都の有名和菓子店「鼓月」、その商品の中でも、看板商品といえるほど長い人気を博しているのが「千寿せんべい」だ。
昭和38年に発売されたこの商品は、当時は珍しい「ヴァッフェル菓子」であった。ヴァッフェル菓子とは、当店がつけた名称でワッフルのように波形の生地を使用した菓子。この生地を焼くために鼓月ではドイツから機械を取り寄せたという。
「金箔・銀箔 千寿せんべい」は、この「千寿せんべい」の表面に金箔と銀箔を貼ったもの。金箔・銀箔は、創業300年の「堀金箔粉株式会社」が作っており、職人がせんべいの表面に一つ一つ丁寧に貼っている。
華やか、そしておめでたい見た目から、このせんべいはお祝いギフトに向いている。長寿祝いや結婚祝いなど、さまざまな祝い事の進物に活用できるだろう。
ふんわりしたシュガークリームの魅力
「千寿せんべい」でヴァッフェル型の生地に挟まれているのは、純度の高い粉糖を用いたシュガークリーム。クリームはふんわりと柔らかく仕上げられており、生地とよく調和する。
クッキーに似た食感のこの生地は、オリジナルブレンドの「千寿せんべい粉」を使用して焼き上げている。この独自配合の粉を上質の卵を沢山使って溶くことで、生地のまろやかさが生まれているのだ。
和洋折衷が個性のポイント
千寿せんべいは、不思議な味わいを持っている。生地はサックリしていてクッキーにも似ているが、やはりどこか和風の味わいだ。そして中から柔らかいシュガークリームが顔を出すと、味わったことのない旨みが生まれる。
伝統的な味だがモダン、西洋のようでいて日本ならでは。長い伝統のある京都だからこそ、このようなユニークなせんべいが誕生したのだろう。
鼓月では、オリジナル千寿せんべいの注文も受けている。1個から注文可能で、せんべいの表面にイラストや画像、文章をプリントしてくれる。発売からすでに半世紀以上、このせんべいはますます美味しい輪を広げていくだろう。