顔合わせとは?

まずは、「顔合わせ」とはそもそも何なのか、どういう席でどんな風に進めていったらいいのか、決まりごとはあるのでしょうか?正式な婚約成立の儀式として昔からある結納と比較して、どこが違うのか。顔合わせの位置づけや目的などを詳しく見ていきましょう。
■「婚約」を公にする結納に代わるもの
両家が結びつき、親類となることを祝い、互いに贈り物を交換し合うことを結納といいます。これにより二人が「結婚するという約束」を公にかわしたことになります。顔合わせは結納に代わるもので、より簡略化された両家が初めて顔を合わせる場です。結納に比べるとカジュアルな雰囲気で行われることが多く、食事会などを開くのが一般的となっています。
やはりお互いに緊張するものなので、周囲に気を使わないですむ、レストランや料亭の個室を選ぶ方がいいでしょう。
■目的は両家の親睦を深めること
顔合わせの最大の目的は両家の親睦を深めることにあります。形式に沿った結納では、結納品を用意し、昔から決まりごとに従い、儀式を進めていきますが、顔合わせは食事を楽しみながら両親同士、良く知り合ってもらうためのものです。固くなりすぎないリラックスした雰囲気の中で、お互いの家族を紹介できるようにしたいですね。
もし都合が合えば両親だけではなく兄弟、姉妹も参加することもあります。
■現代では「顔合わせ」が主流♪
一昔前までは、多くの家庭が仲人さん同席のもと、結納品を用意し、形式通り結納を行っていました。現在では、料亭やレストランで顔合わせを兼ねて食事会を開くパターンが主流となってきています。その場で婚約指輪を贈ったり、結納品に変わり記念品を交換することもありますよ。
二人で事前によく話し合い、それぞれの家のしきたりやライフスタイルに合った方法を選ぶようにしましょう。
顔合わせに手土産は必要?失敗しない選び方とは?
両家の顔合わせの際に持参する手土産について、ポイントを押さえておきましょう。一般的な相場や渡すタイミング、のしの有無やどういった品物が喜ばれるかなど詳しくご説明していきます。手土産についても、二人で事前に良く話し合って決めるようにしましょうね。
とにかく初めて両親を紹介するのですから失礼のないように。相手の好みや、体の状態、遠方からいらっしゃるのか、車かによって選ぶものも変わってきます。
■手土産の相場はいくら?
顔合わせの際の手土産は、3,000円~5,000円で用意するのが一般的となっています。男性側と女性側で差がつき過ぎないよう、二人で予算を話し合い、金額を合わせるようにしましょう。
もしレストランなどでなく、どちらかの家で顔合わせが行われる場合は、招かれた側は少し高めの手土産を用意しましょう。招いた側は基本的に必要ありませんが、わざわざお越しくださってありがとうございます、の意味でお土産をお渡しするのも良いでしょう。
■手土産の有無は事前に確認を!
そもそも手土産を用意するかどうか、二人で事前に決めておきます。どちらか一方の家は手土産を持参し、もう一方の家は用意してこなかった場合、気まずい雰囲気になりかねません。手土産は必ずしも必要というわけではありませんので、持参しない場合は両家とも手土産はなしとするように、など、事前にしっかり打ち合わせしておきましょう。
■縁起物の昆布や菓子折り、地元の名産品が人気♪
手土産の選び方ですが、やはり顔合わせはおめでたい結婚前の儀式ですので、縁起の良いものや上品な菓子折りがおすすめです。具体的には縁起物の昆布、末永い幸せを象徴するバームクーヘン、生地を合わせることで、両家の結び付きを連想させる最中やどら焼きの詰め合わせなどが人気となっています。
また出身地が違う二人の場合は、それぞれの地域の特産品を用意するのも定番となっています。お互いの地元のことを知ってもらうきっかけとなりますし、会話も広がることでしょう。
■のしをつける場合は「紅白の水引で結び切り」のものを!
手土産に熨斗(のし)をつける場合は、紅白の水引で結び切り、「御挨拶」または「寿」、下に自分の名前を入れます。結び切りは人生で1度だけのお祝い事に使うもので、結婚に関するお祝いには、結び切りを使うのが一般的となっています。顔合わせの手土産には、基本的にのしはつけなくても構いません。
地域や各家庭の考えにもよりますので、ご両親に確認すると良いでしょう。また失敗のないよう、購入する際にお店にお願いする方が間違いありません。
■顔合わせの手土産には避けたいものは?
縁起が悪いもの、例えば手土産の定番と思われる羊羹は、切り分けるため「別れ」を連想させることから顔合わせの手土産には避けたほうが無難と言われています。ただしもし、相手の家族がそのようなことは気にならない、また羊羹が好物だったら、気にしなくても良いかも。
それより帰りに迷惑になる様な、かさばる物、重いものはNG。賞味期限の短いものも避けたほうが親切ですね。
手土産のスマートな渡し方とマナーやルール
さて、事前にしっかり打ち合わせをすませ、完璧な手土産が用意できたとします。それをいったい、どのようにお渡ししたらいいのか、いつ、誰が、どのように・・・悩みはつきませんね。それでは恥をかかない手土産の渡し方をご説明します。これから一生家族として付き合っていく大事な相手。素敵なマナーで好印象を残しましょう。
■手土産は風呂敷に包んでおくとスマートな印象に
手土産は紙袋に入れて持参するか、より丁寧にしたい場合は風呂敷に包んで持って行くようにしましょう。特に相手の家に伺う場合は風呂敷の方が好印象です。風呂敷は格式が高く、フォーマルな場でもきちんと感が出ますよね♪手土産を渡す時もサッとスマートに取り出せますので、風呂敷に包んで手土産を持参するのをおすすめします。
ただし、お渡しした後、持ち帰りやすいよう、紙袋も持参するのを忘れずに。
■手土産はいつ渡す?タイミングは?
手土産を渡すタイミングですが、焦ってしまって、顔を見るなりお渡ししたりしないように。席に着き、お互いに挨拶を交わした後がベストです。玄関先やお店の前ではなく、部屋に通され、改まって両家の挨拶が済んだ落ち着いたタイミングで渡すようにしましょう。
ただし挨拶の流れで会話が続くようであれば、話を遮ることのないよう臨機応変に対応してくださいね。最後のご挨拶の時でも問題ありませんよ。
■手土産は誰が渡す?
手土産は誰が渡したらいいのでしょう。正式には各家族の代表者がお渡しします。両親のどちらか、一般的には父親がお渡しするのが正式ですが、相手側が母親でしたらそれに習う方が良いでしょう。顔合わせの良いところは、結納のように形式的、堅苦しくないところなので、失礼のない限り、臨機応変に対処しましょう。