結婚前の顔合わせは重要なイベント♪
結婚を決めたカップルが、お互いの家族を紹介しあう顔合わせ。正式な結納の前や、結納の代わりに行うというケースが多く、結婚に至るステップの中でも、大切なイベントのひとつです。格式ばったものではありませんが、両家にとって大切な儀式なので、しっかり準備しておきたいですよね。
今回は、両家の顔合わせについて、必要な準備や当日の進行、押さえておきたい基本マナーなどを解説します。
顔合わせとは?
顔合わせは、文字通り、新郎新婦の家族がお互いを紹介しあうこと。単に挨拶だけではなく、婚礼の準備の中でも特に大切なステップです。そもそも、どんな意味で行うのか、基本を押さえておきましょう。
■「婚約」を公にする結納の代わりの儀式
お互いの両親に結婚の報告を済ませたら、次に行うのが顔合わせ。両家が初めて正式に集まる機会です。従来は、正式な婚約の儀式である結納の前に行われるのが一般的でした。昨今では、結納を行わず、代わりに顔合わせで済ませるというケースが増えてきています。そうした場合、会食とともに婚約記念品の交換を行うこともあります。
■両家の親睦を深めることが最大の目的
顔合わせは、会食とセットして、ゆっくり談笑しながら行うのが一般的。その理由は、単にお互いを紹介しあうだけではなく、両家の親睦を深めることが最大の目的だからです。親族としての長いお付き合いを始める第一歩として、直接顔を合わせ、お互いの人柄を知り、関係を深める大切なイベントなのです。
■現代では「顔合わせ」が主流♪
現在は、結納を省略し、顔合わせを婚約の儀式と位置付けるカップルが増えています。新郎新婦はもちろん、両家の家族も互い忙しかったり、遠方だったりすると、結納を行うのは時間的にも経済的にも負担が大きいもの。伝統のスタイルにこだわらない家庭が増えたことから、結納の代わりに顔合わせを行うのが主流になっています。
もちろん、まだまだ伝統や格式を重んじる地域や家庭も少なくないので、「顔合わせ」のみとするか「結納」も行うかどうかは、両家できちんと合意しておくことが大切です。
顔合わせの常識をおさらい♪
顔合わせを結納の代わりに行う場合は、単なる食事会よりも重要な意味を持つイベントになります。基本的なマナーや考え方は、押さえておきたいところ。顔合わせの常識についておさらいしておきましょう。
■顔合わせの費用は新郎新婦で負担することが多い
結納は両家の親が中心となって行う儀式ですが、顔合わせは、新郎新婦が両家の家族を招待するというスタイルで行うのが一般的。両親の意向を確認しつつも、新郎新婦が中心となって計画し、日取りや会場を調整しましょう。費用も主催者の新郎新婦が折半することが多いです。
会食の費用はもちろん、お互いの家族が遠方の場合は、交通費や宿泊費用が必要な場合もあるでしょう。どのような分担で費用を負担するか、あらかじめ両家で相談しておきましょう。
■会場や料理を選ぶポイント
顔合わせの会場は料亭やレストラン、ホテル等が人気。結婚式場の下見も兼ねて会場を選ぶケースも多いです。結納の代わりに顔合わせを行う場合は、ある程度格式の高い会場が良いでしょう。
お互いの出身地が異なる場合は、新郎側が新婦側に出向くのが習わしでしたが、最近は、そこにはこだわらず、お互いの負担を等しくする意味で、双方の中間地点にすることが多いです。
料理のジャンルは好みや要望がある場合は、それに合わせると良いでしょう。取り分けが必要な大皿料理や鍋料理は避け、食べやすく会話の妨げにならないものを選びます。時間をかけてゆっくり食べられるコース料理がおすすめです。
■手土産の有無は事前に打ち合わせを!
手土産を持っていくかどうかは、顔合わせの前に相談しておきましょう。持参する場合は、だいたいの予算も決めておくのが無難です。どちらか一方だけが手土産を持ってきていたり、極端に品物に違いがあると、お互い気まずい思いをすることになります。持参するものは菓子折りや果物が人気です。
■服装は会場の「格」に合うように調整を!
顔合わせの際は、服装にも配慮しましょう。会場の格に適した服装をチョイスします。結納の代わりに行う顔合わせなら、ある程度フォーマルに近く、お祝いの場にふさわしい装いを意識すると良いでしょう。
また、両家で服装のバランスを合わせておくこともお忘れなく。例えば一方がフォーマルなのに、他方はカジュアルでは、お互い気まずいものです。些細なことのようですが、当日の雰囲気を左右することなので、事前に打ち合わせしておきましょう。
■顔合わせに兄弟の参加もOK
兄弟姉妹など、両親以外の家族について、結婚式当日ではなく事前に紹介しておきたいという場合は、顔合わせに同席しても問題ありません。両親以外の家族が参加する場合は、あらかじめ相手方にその旨伝えておきましょう。場合によっては、大勢でにぎやかな顔合わせを行うというのもアリです。
■当日の進行役は新郎が一般的
顔合わせをスムーズに行うために、当日の進行役をあらかじめ決めておきましょう。結納の場合は、新郎の父親が進行役になりますが、顔合わせでは、新郎本人が行うことが多いです。やや格式ばった席なら、新郎の父親が進行役でも良いでしょう。
■席次は「上座」に新郎の父、「下座」に新婦がベター
当日の席次についても頭に入れておきましょう。洋室でも和室でも、入口から最も遠い席が上座、入口に近い席が下座です。席次は新郎の父親が上座、新婦が下座というのが基本。新郎の父親の対面に新婦の父親、次にそれぞれの母親、新郎は新婦の対面という配置がベターでしょう。
もちろん、必ずしもこだわる必要はありません。参加者のうち、最年長者に上座を譲ったり、新郎新婦を中心に、家族が席を囲むという配置でもOKです。
顔合わせの進行を紹介!
顔合わせをスムーズに行うためには、事前に当日の大まかな進行を考えておくとよいでしょう。特に決まったルールはないので、自分たちらしいスタイルで行うのも良いでしょう。とは言え、どんな進め方が良いか迷う…という人は、以下の例を参考にしてみてください。
■待ち合わせ
顔合わせ当日は、開始時間の前に到着するよう時間に余裕をもって移動します。遅刻は言うまでもなく厳禁。初めから印象が悪化してしまいます。
顔合わせ当日が両家の初対面という場合は、新郎新婦それぞれが、家族と待ち合わせをした上で会場に向かいましょう。現地集合にすると、面識のない親同士が先に到着してしまう可能性があります。そうした気まずい事態を避けるためにも、新郎新婦がきちんと家族をエスコートしましょう。
■新郎の挨拶
会場に到着し、全員が着席したら、いよいよ顔合わせ本番です。まずは新郎の挨拶から始めましょう。結婚する2人を代表して、婚約の報告や顔合わせへの出席に対する謝辞を述べます。カジュアルなスタイルの顔合わせでも、きちんとした挨拶をすることで場が引き締まるのでおすすめです。
■両家の家族紹介
冒頭の挨拶が終わったら、顔合わせの本題、両家の家族紹介に移ります。まずは新郎側から紹介を始めましょう。新郎側の紹介が終わったら、新婦側の家族紹介を行います。それぞれ名前だけでなく、趣味やちょっとしたエピソードを添えると、お互い共通点が見つかり、場が和むことも。
■婚約指輪のお披露目
結納の代わりに顔合わせを行うという場合は、婚約指輪のお披露目をすると、ぐっとセレモニーらしくなります。既に指輪を渡してる場合も、改めて両親の前で披露すると良いでしょう。新郎だけでなく、新婦からもスーツや時計などの記念品を渡すと、さらに儀式として盛り上がります。
■乾杯&会食開始
ひととおり顔合わせの儀式を済ませたら、乾杯に移ります。乾杯の音頭は、新郎の父親にお願いするのが良いでしょう。みんなで盃を交わしたら、会食スタートです。
会食中は新郎新婦が中心となって、会話を盛り上げます。初対面の家族は、なかなか緊張がほぐれないもの。堅苦しいトピックスや一方的な自慢話は避け、場が和むような明るい話題を心掛けましょう。くれぐれもお酒は飲みすぎないこと!
■終わりの挨拶
会食が終わったら、終わりの挨拶で顔合わせを開きにします。挨拶は新郎が行うか、2人一緒にで行うと良いでしょう。参加のお礼や結婚への決意表明などを簡潔にまとめます。両家の父親それぞれの挨拶で締めくくっても良いでしょう。
■皆で記念撮影
顔合わせが終わったら、その場で全員の記念写真を撮るのがおすすめ。あらかじめ会場にお願いして、撮影に協力してもらうのも良いでしょう。撮影した写真は結婚式で披露するのもおすすめ。両家にとって後々まで、良い思い出になるでしょう。
顔合わせ中の話題に困らない秘訣とは?
顔合わせの場がお互いが初対面という場合は、緊張して会話が途切れがちになってしまうことも。特に年配の方には無口な人も多いので、新郎新婦が率先して会話の盛り上げ役を担いましょう。ここでは、話題に困らないための秘訣をご紹介します。
■事前に新郎新婦を通じて相手方の趣味をリサーチ
顔合わせの場で話題に困らないためにも、ぜひ事前にやっておきたいのがお互いの情報交換。新郎新婦があらかじめ、相手方の趣味などをリサーチしておきます。共通の話題が見つかれば、しめたもの。そうでなくとも、好きなトピックスを話題にすれば、相手も緊張がほぐれ、話しやすくなるものです。
幼少期のエピソードや家族の思い出話も会話が盛り上がりやすいです。お互いにアルバムを持ち寄ると、会話が途切れても場を保ちやすいのでおすすめです。
■手土産を持っていくときは地元の名物を♪
顔合わせに手土産を持参する場合は、地元の名産品にしましょう。出身地が異なる場合は特に、それ自体でひとつの話題を提供することができます。名物に関連して、地元にまつわるエピソードを披露すると盛り上がることも♪
結婚生活は両家の良好な関係が大切
結婚後も長く続く両家のお付き合い。その第一歩となる顔合わせでは、お互いの距離をぐっと縮めておきたいところです。新郎新婦が協力して、和やかな雰囲気づくりに努めることで、きっと両家にとって思い出深いイベントとなるでしょう。