自分の分身を贈る。小宮山雄飛が選ぶとっておきの手みやげ

自分の分身を贈る。小宮山雄飛が選ぶとっておきの手みやげ

各界における目利きの著名人に極上の手みやげをご紹介いただく本連載。今回のゲストは、2人組音楽バンド「ホフディラン」の小宮山雄飛さんをお招きしました。オススメの逸品との出会いや誕生秘話、おもてなしのこだわりについてなど、手みやげにまつわるエピソードをたっぷり語っていただきました。


小宮山雄飛さんに、とっておきの手みやげを聞きました

日本人にとって、仕事でもプライベートでも、手みやげは身近な存在です。しかし、それだけに贈り手のセンスが問われるものでもあります。連載企画「とっておきの手みやげ帖」では、各界における目利きの著名人に極上の手みやげをご紹介いただきます。

今回のゲストは、「ホフディラン」のキーボード&ヴォーカルの小宮山雄飛さん。小宮山さんといえば、ミュージシャンとしての顔だけでなく、グルメに精通していることでも有名。グルメ雑誌のコラムの執筆や、自身が大好きだというカレーのレシピ本を出版するなど、多数のメディアからひっぱりだこなグルメミュージシャンです。

今回のインタビューでは、“音楽界のグルメ番長”の異名を持つ小宮山雄飛さんオススメの、とっておきの手みやげをご紹介いただきました。

小宮山 雄飛(こみやま ゆうひ)
1973年原宿生まれ。「ホフディラン」のキーボード兼ヴォーカル。音楽活動だけにとどまらず、「東京カレンダー」や「週刊文春」などの雑誌や「食べログマガジン」などのweb媒体で数多くの連載を執筆。『カレー粉・スパイスではじめる 旨い! 家カレー』をはじめとするカレーレシピ本の出版、さらに2018年9月には日本初のレモンライス専門店「Lemon Rice TOKYO」をオープンさせるなど、グルメシーンでも活動の場を広げる。

「小宮山雄飛と繋がりのあるもの」を贈りたい

――小宮山さんといえば、美食家としても有名ですが、それだけにギフト選びは大変そうです。手みやげにはどのようなものを選ぶようにしていますか?

贈り物にはなるべく自分と関連するもの、自分と何らかの繋がりがあるものを選ぶようにしています。旅行のお土産にしても、ちょっとした差し入れにしても、何かしら自分と紐づくストーリーがある贈り物が良いですね。

――面白いですね。そういったストーリー性のある贈り物を探すコツはあるんですか?

自分から探しに行くよりも、自然に巡り合ったものの方が多いです。

例えば富山県にある『セイズファーム』というワイナリーの社長さんとご縁があって仲良くなり、毎年イベントに呼んでいただいているんです。そこで知った美味しいワインを贈り物にすることもあります。わざわざギフト選びをする、贈り物を探しに行くというよりは、そういう巡り合わせ的な出会いの産物を贈る方が好きですね。

――小宮山さんの贈り物からは、どこか小宮山さんらしさを感じられそうです。あまり“贈り物探し”をしないんですね。

僕らしいものを贈れたら嬉しいですよね。“誰かにあげるための贈り物を探しに行く”と、流行っているもの、話題のものをただ購入するという構図ができてしまうんですよね。要は売れ線を買っちゃうんです。それなら贈り主は僕以外でも構わない。それって面白くないじゃないですか。

それに、偶発的に出会ったものは、まだ世間に出回っていない面白いものだったりするんですよね。そういう出会いのなかで自然に触れ合ったものを贈りたい。仕事でもプライベートでも、ライフワークのなかで見つけた“小宮山雄飛と少しでも繋がりのある贈り物”の方が、もらった人も面白いと感じてもらえると思うんです。

日本初のレモンライス専門店
「Lemon Rice TOKYO」の『レモンライス』

※レモンライス 800円(税込)

――そういう贈り物をいただけたら、きっと小宮山さんのコミュニティのなかに入れてもらえたように感じられて嬉しいです。今回、小宮山さんがプロデュースした「Lemon Rice TOKYO」というレモンライス専門店の『レモンライス』をご紹介いただくとのこと。『レモンライス』を作ったきっかけは何でしたか?

『レモンライス』は、ターメリックやマスタードシードなどのスパイスとライスを炒めてレモンの果汁で香りづけをした、インドの家庭料理のこと。日本で見かけることはあまりない料理ですよね。それを元にオリジナルのアレンジをした『レモンライス』が僕の地元である渋谷から始まって、渋谷の新しい名物になったら面白いなと思い、店を始めたんです。

『レモンライス』は、自分自身が作ったものというのもあって贈り物としても重宝していますね。ラジオの時に持って行くことも、スタジオで練習するときにメンバーに差し入れることも、何気なくポンと渡すこともあります。

――エスニックなカレーの香りに食欲がそそられます。食べ方のコツやポイントはありますか?

まずは、レモンライスを一口。その後、オニオンアチャールと、バジルピクルス、エキゾチックチリソースなどの副菜と混ぜ合わせて一口。さらに、チキンがゴロッと入った『カレーソース』をかけて、カレーライスのようにいただく。レモンの香りと、カレーの風味、芳醇なスパイス、酸味、辛味など、複層的な味わいを楽しめるのでお店で推奨している食べ方です。

別々の料理としてひとつひとつ味は完結しているんですが、それらを組み合わせたときに新しい味が生まれる、様々な工程を踏むことでひとつの料理で色んな味わいが楽しめるようになっています。お客さんにも、そういう未知との遭遇を楽しんでもらえたら嬉しいです。是非食べてみてください。

――美味しい! レモンの酸味とスパイシーなソースが格別ですね。

久しぶりに自分でも食べたけど、本当に美味しい!いや〜良いもの作っちゃったな〜(笑)。

甘酸っぱい“レモンあん”をお試しあれ。
「喜風堂」の『レモンどらやき』

※レモンどらやき 175円(税抜)

――続いてご紹介いただく手みやげはどらやきですが、中に入っている“あん”は、レモンなんですね!

そうなんです。「喜風堂」は、中目黒にある創業約100年ほどの老舗和菓子店ですが、『レモンあん』や『コーヒーあん』など、ユニークな変わり種どらやきも美味しいお店。

まるでホットケーキのようなフワフワの皮に、甘酸っぱいレモンのあんが意外にもベストマッチ。レモンの爽やかな甘みが癖になります。すごく美味しいので、昔からよく人にプレゼントしている手みやげですね。

――レモンライスに続いて、『レモンどらやき』……レモンがお好きなんですか?

『レモンライス』を始めたのは、レモンが好きだから始めたわけではないんですが、不思議なことに『レモンライス』を始めてからレモンの方からこちらに寄ってくる機会は増えましたね。そのなかで知り合ったのが『レモンどらやき』だったのかもしれません。

そういうご縁って、いいなと思うんですよ。例えばたまたま富山県に行くことがあって、現地の方と知り合い、その知り合いの方を通じてお仕事をいただいたと思ったら、その後何の因果かわからないけどたまたま仕事で富山に行く機会も増えて行って……。贈り物にもそういった引き寄せを感じることがあります。『レモンライス』が発端でレモンの方から寄ってくるようになるのが面白い!レモンとご縁ができました。

クリームをたっぷり詰めて召し上がれ。
「IL BIGNE(イル ビニエ)」の『ビニエシュークリーム』

※ビニエシュークリーム 340円(税込)

――最後の手みやげは、シュークリームでしょうか?このシュークリーム、シュー生地とクリームが別々になっているんですね!

はい、駒場東大前駅にあるシュークリーム店、「IL BIGNE(イル ビニエ)」の『ビニエシュークリーム』です。こちらは、シュー生地のサクサク感を残すためにシュー生地とクリームを別にして持たせてくれます。シューに好みの量のクリームを入れていただくシュークリーム。自分でシュークリームが作れるなんてワクワクしませんか?

――楽しいですね!こちらの手みやげとはどのようにして出会いましたか?

僕、実は地元である渋谷区の観光大使をしているんです。その一環で、地元を徘徊することがあって。何年か前に美味しい飲食店を探しに駒場東大前駅周辺を歩いているときにたまたま見つけたのがこのお店です。母がシュークリーム好きなので、何気なく購入したことがきっかけ。

ザクザクとした食感のシューはほんのり塩気があって。クリームは甘さ控えめなので、たっぷりのせても口あたりはさっぱりとしていて食後感も軽い。もちろんシンプルにクリームを足して食べても良いし、クリーム単体でも、シュー単体で食べても良い。新しい食べ方を編み出すこともできる自由度の高さも魅力です。

――相手に食べ方を委ねる手みやげって面白いです。そういった手みやげがお好きなんですか?

そうですね。京都にある七味店「長文屋」の『六味』ってご存知ですか?要するに七味から一味をとったもので、唐辛子が入っていないので赤くも辛くもないんです。普通は一味ありきで七味がありますよね。七味に何かを足して八味なら考えつきそうなのに、七味から一味を抜くってどういう発想なんだって驚きました。

しかも、六味と一味を買って、好きな辛さに混ぜ合わせて自分でブレンドする人もいるそう。その話を聞いて一気に興味が湧きました。“なんだその手間は!”って(笑)。でも同時に、贈ってもらった人のために遊ぶ余白を残してあげているところに魅力を感じましたね。

僕、レトルトカレーのような出来合いのものはあまり贈りたくないんです。それならスパイスセットをあげて多少アドバイスを添えたい。そういう未完成なものには、コミュニケーションが生まれると思うんです。だから、何かしら余白があるものに惹かれますね。

贈り物は“自分の分身”。相手の生活に溶け込む手みやげを贈りたい

――ひと手間の余白を残すことで、受け取った人もその贈り物を自分なりにアレンジできて楽しいですよね。最後に、小宮山さんにとって贈り物とはどのような存在ですか?

贈り物はいわば“自分の分身”ですよね。自分の贈ったものが、自分の代わりとして受け取った相手の生活に入っていくわけじゃないですか。その贈り物を見るたびに、その人は僕のことを思い出してくれる。

もしその贈り物が印象に残ったとしたら、僕のことも面白いものをくれる人だなと思い出してもらえるんじゃないかな。だからこそ、どんな贈り物が相手の心を捉えられるのか考えますね。

僕が贈ったものに魅力を感じてもらえたら嬉しいし、その贈り物を気に入った人が、さも自分が一番初めに見つけたかのように他の人にも紹介して……そんな贈り物の輪が広がっていったら素敵ですよね。

企画:大崎安芸路(ロースター)
取材・文:天野成実(ロースター)
撮影:藤井由依(ロースター)

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