結婚式での親の役割は重要!
お子さんの結婚式はご両親にとっても、人生のピークイベントでしょう。感慨ひとしおなのは間違いないと思いますが、反面、初めて「新郎新婦の親」という立場で結婚式に参加する時は、疑問が湧いたり戸惑ったりすることも多いのではないでしょうか?
結婚式に招待された参列者としてのマナーはよく耳にしますが、意外と「親の場合はどうなの?」ということは知られていません。大切なイベントだからこそ、事前にしっかり準備しておきたいもの。今回は、結婚式での親の役割について、解説します。
結婚式のご祝儀って親も必要?
結婚式の参列につきものなのが、ご祝儀。新郎新婦の親もご祝儀は必要なのでしょうか?ここでは、「親からのご祝儀」の考え方について解説します。
■披露宴の「主催者」が誰かによって変わってくる!
結婚式の披露宴は、主に新郎新婦が主催する場合と、親が主催する場合の2つに分かれます。親のご祝儀の要否は主催者によって変わります。新郎新婦主催なら必要、親主催なら不要です。
年齢が若いカップルで、挙式の費用負担が難しかったり、家族や親族との関係で盛大な披露宴を挙げる必要があるなど、様々な事情で親が主催者になるということは、当然ありうるでしょう。このような場合は、親が十分な援助をしていることになるので、ご祝儀は不要です。
一方、新郎新婦が主催者で、自分たちで披露宴の費用負担をしている場合は、親も参列者として、ご祝儀を出した方が良いでしょう。
■ご祝儀の相場は10~100万円と幅が広い!
親からの結婚式のご祝儀の相場はいくらくらいなのでしょうか?一般の参列者の場合は、年齢や立場によって相場がある程度決まっていますが、親の場合は家庭によって差があるため、10~100万と幅が広いようです。
親からのご祝儀は、相場を考えるというより、できる範囲でお祝いの気持ちをこめればよいのではないでしょうか。これから新生活を始める新郎新婦にとっては、親からのご祝儀は、いくらであってもありがたいもの。一般の参列者のように遠慮もいらない分、相場を気にする必要もないかと思われます。
■両親からのご祝儀は事前に渡すのがベター
一般の参列者であれば、ご祝儀は結婚式当日に持参しますが、両親からは事前に渡した方が良いでしょう。主催者でないとしても、他の参列者から見れば、両親はホスト側。当日の受付や管理の負担を考えると、結婚式当日の持参は避けた方がよいでしょう。
遠方で事前になかなか渡すタイミングがない等の事情がある場合は、現金書留で送ったり、口座へ直接振込でも問題ありません。
親は結婚式当日どんな服装で行けば良いの?
結婚式の主役はもちろん新郎新婦ですが、両親もホスト側として、ゲストへのご挨拶などの機会が多く、参列者から注目されます。身だしなみは、やっぱり重要。新郎新婦の親としてはどのような服装が好ましいのでしょうか。
■両家で事前に打ち合わせを!バランスの良いコーディネートを意識して♪
結婚式の親の服装で最も重要なポイントは両家のバランスです。結婚は家と家の結びつきの場でもありますので、衣装がバラバラだと、ちぐはぐな印象を与えてしまいます。事前に両家で打ち合わせをしておきましょう。
最低限押さえておくべきポイントは、和装か洋装か、格式をどうするかの2つ。最近では、挙式のスタイルも様々なので、それに合わせて選ぶと良いでしょう。
■「留袖」は格式ある式にぴったりの定番衣装!
結婚式の服装を選ぶポイントとなるのが、格式です。正礼装、準礼装などがあり、式のスタイルにもよりますが、新郎新婦の両親であれば、正礼装が標準的でしょう。
正礼装なら、母親の場合は、黒留袖を選ぶ人が最も多いです。格式ある式はもちろん、ややカジュアルな式であっても、間違いありません。洋装の正礼装であれば、黒のロングドレスを選びましょう。
■最もベーシックな正礼装の「モーニング」
結婚式の父親の正礼装は、モーニングコートが多数派。タキシードも正礼装に当たります。フォーマルスーツは略礼装に当たります。両家で格式に差がでないよう気を付けましょう。
娘である新婦をリラックスさせてあげるのが母親の仕事♪
結婚式当日は、新郎新婦は忙しい上に、緊張もピークに達しています。特に花嫁のプレッシャーは、誰よりも強いことでしょう。新婦のケアは、母親の一番大切な役割と言ってよいかもしれません。
■式の前は新婦の緊張が最高潮に!なるべく控室には付き添って
結婚式の前は、新婦の緊張も最高潮に達するもの。母親が控室にいてくれると安心するものです。新郎新婦の両親も事前準備や挨拶など、何かと慌ただしいかとは思いますが、お母さんはなるべく、新婦につきそってあげられると良いでしょう。
■母親の笑顔は緊張をほぐす一番の薬♪
新婦にとって母親は、一番身近な存在でもあります。結婚式という晴れ舞台、親だって緊張するのは当然でしょう。でも、笑顔で送り出してあげることで、ちょっとリラックスして本番に臨めるかも♪
親族紹介は父親の仕事♪
結婚式は、もちろん、新郎新婦2人のためのものですが、同時に両家の結びつきをお披露目する場でもあります。その意味では、両家の父親が担う役割は多く、親族紹介もその一つです。
■両家の父親が中心となっておこなうのが一般的
結婚式当日には、お互いの親族紹介をする必要がありますが、この役割は両家の父親が担います。親族の参列者のフルネームや続柄を紹介します。遠方の親族で普段交流が少ない等の場合、間違えないように事前準備しておきましょう!
■紹介の方法は事前に両家で打ち合わせを!
親族紹介は披露宴の前に行われることが多いですが、結婚式場によっては、挙式前というところも。事前に確認し、両家で紹介の方法も打ち合わせしておくと安心です。
■基本的には血縁の近い順、年齢順に紹介
親族紹介は、一人ずつ名前と新郎新婦との続柄を紹介していきます。血縁の近い順、年齢順の紹介が一般的。家族→親戚の順、兄弟姉妹なら上から順に紹介するといったイメージです。親族紹介の前後に、その流れで写真撮影をする結婚式場が多いようです。
乾杯後に両親で全卓に挨拶回りを♪
参列者への挨拶回りも、両親の大切な役割のひとつです。新郎新婦は結婚式当日は忙しいため、なかなか一人一人のゲストに対応することはできません。親は新郎新婦にかわって、その役割をできるだけ担うものと心得ましょう。
■ゲストの顔を見ながら直接お礼が言えるチャンス!
挨拶回りのタイミングは、主賓や媒酌人の挨拶、乾杯が終わって歓談の時間に入ってから。参列者のスピーチや余興が間に入る場合は、そちらに意識を向け、挨拶は中断しましょう。また、お料理のサーブの邪魔にならないよう注意しましょう。
なお、挨拶の順序は主賓から。自分側のゲストへの挨拶を終えたら、相手側のゲストのテーブルを回りましょう。式の前はゆっくり挨拶するタイミングがないので、ここがゲストに直接お礼が言えるチャンス!参列者が多い場合は、手分けして効率よく回りましょう。
■ゲストの情報を事前に子どもから聞いてより細やかなおもてなしを♪
結婚式のゲストは、この先も新郎新婦がお世話になる大切な人たちです。できれば心に残るおもてなしをしたいもの。あらかじめ、親が子供からゲストの情報を聞いておけば、挨拶回りでも会話が弾み、よりきめ細やかな対応ができるかもしれません。
■受付のお礼やお車代はこのタイミングで渡すのがスマート!
受付係を引き受けてくれたゲストへのお礼は、このタイミングで渡すのがスマート。お車代を出すゲストについては、あらかじめリスト化した上で、受付経由で渡しても良いですが、挨拶回りのタイミングでもOK。間違いや漏れがないよう気を付けましょう。
新郎の父親は式の最後に締めの挨拶が一般的!
結婚式の最後は、両家代表の挨拶で締めるのが一般的。両家代表の謝辞は、通常、新郎の父親が行います。
■両家を代表しているので常識的な挨拶を意識!
両家代表の挨拶は、結婚式への参列のお礼や、新郎新婦への今後の指導・支援のお願いなどを中心にしましょう。もちろん、メモを用意していってもOK。最近では父親だけでなく、新郎も挨拶をするケースが多いようですが、いずれにしても両家代表にふさわしい常識的な内容を意識しましょう。
■大体3分くらいの挨拶が理想的
挨拶は2~3分くらいでまとめましょう。親としては万感の思いが募るタイミングではありますが、結婚式も終わりに近づいていますのであまり長々と話さず、簡潔にまとめましょう。
■新郎とのエピソードを交えると◎
定型的な挨拶だけではなく、新郎とのエピソードを少し交えると、印象がぐっと深まります。親としての喜びの気持ちを素直に表現すれば、結婚式の締めくくりにふさわしい心温まる挨拶になることでしょう。
新郎新婦と両家の親でゲストをお見送り!
結婚式が終了したら、新郎新婦とともに参列者をお見送りするのも親の大切な役割です。式が終わったら新郎新婦とともに一足先に退場し、出口でゲストをお待ちするのが一般的な流れです。
■一人一人に「感謝」の気持をこめて♪
参列者が結婚式の会場から出てきたら、新郎新婦と親は一緒に並んでお見送りします。一人一人に感謝の意を込めて挨拶しましょう。一部のゲストと話し込んで他の人の退出を妨げたり、挨拶がおろそかにならないよう注意しましょう。
■最後まで気を抜かずに丁寧な対応を!
新郎新婦はもちろん、両親にとっても結婚式は緊張の連続。無事に終わりを迎えられれば、ほっとするのは当然ですが、最後まで気を抜かないで!全てが完了し、お世話になった結婚式場のスタッフにお礼を言って、会場を後にするまでが親の役割です。
子どもの結婚式は親にとっても晴れ舞台♪
子供の結婚式は、親にとっても人生最大のイベント。意外と役割が多いので思った以上に大変かもしれませんが、しっかり準備さえしておけば大丈夫!せっかくの晴れ舞台を楽しむくらいの余裕をもちたいですよね。参考にしていただければ幸いです!