健康な体で長寿を目指そう♪
健康でいられることは何事にも代えがたいこと。そしてその健康がいつまでも続くように願うものです。
でも年を重ねるごとに、段々と体の衰えが気になりだし、長生きすることと健康でいられるということは難しいように感じますね。
日本は超高齢化社会。これからは年をとっても健康でいるということが今以上に大切なことになってきます。
健康でいるということと長生きをするということ、一見すると別のことのように見えますがこの2つは車の両輪みたいなもので、どちらも両立させることがポイント。
あなたもいつまでも若々しく元気でいられるように、これからの生活を工夫してみませんか?
これから長寿にまつわるお話や、健康でいるための秘訣について解説していきます!
長寿とは?
長寿とはよく聞く言葉ですが、長寿の定義はあるのでしょうか。長く生きられることが長寿かもしれませんが、ここでは「長寿とは何か」について考えてみましょう。
長寿の秘訣を知る前に、まずは長寿という言葉についての解説です。
■寿命や物事が長く続くこと
長寿という言葉の意味は2つあります。1つは寿命が長いということ、もう1つは物事が長く続いているということ。
でも、長寿というと長生きをしていると考える人がほとんど。「長寿番組」など物事にも用いられるとはいえ、長寿といえば年齢を思い浮かべてしまいますね。
今回は「寿命が長い」ということにスポットライトを当てて、長寿について紹介していきます。
■「長寿」の明確な定義は特にない
「では、具体的に何歳からが長寿といえるのだろうか」という疑問も浮かびます。長寿というくらいだから70歳以上?いや、90歳以上かな?と予想したくなりますね。
長寿について明確な定義は、実はありません。またまた疑問がわいてきます。「じゃあ長寿って何なの?」と言いたくなりますね。
長寿の定義がないことの理由は、私たち人間の環境変化によるということが大きいです。例えば、日本は長寿な国とも言えますが、ほかの国ではどうでしょうか?
平均寿命が50歳以下の国も多く、これらの国と日本の長寿は比べることができません。また、性別や時代によっても、寿命が大きく変わってきます。
私たちが考える「長寿」は人それぞれで、長寿という言葉のとらえ方にも個人差があるものです。
健康寿命って知ってる?
寿命は、どんな生き物にもあります。人間の寿命は長い方で、今では80歳といわれてもそんなに驚かなくなりましたね。むしろ80歳からが人生の本番と頑張る方もいて、老後をアグレッシブに過ごす方も増えてきています。
「健康寿命」はまさに健康に長生きをすることを考える上で、欠かせない言葉の1つです。長生きと一口にいっても、どのような状態で長く生きられるかが気になるところです。
ここでは、健康寿命という言葉について触れていきます。
■健康に生活できる期間という考え方
健康寿命という言葉は聞いたことがありますか?この言葉の概念(がいねん)は2000年にWHOが提唱しました。WHOとは、世界保健機関という国連の専門機関です。
健康寿命とは、介護や医療に依存せず自立した生活を行うことができる期間のこと。長寿のためには、この健康寿命をいかに伸ばしていけるかがポイントになります。
■健康寿命と平均寿命の差は「健康的な生活が送れない期間」
健康寿命と似た言葉で、「平均寿命」という言葉があります。健康寿命は、健康でいられる期間に着目しましたが、平均寿命ではどのような状態でも生きていたという期間を指します。
一般的には平均寿命より健康寿命の方が短めとなっています。健康寿命と平均寿命は、だいたい10年ほどの差があります。
健康寿命の方が短くなっていて、平均寿命が生きていた期間だけを見るのに対して、健康寿命はそれにプラスして健康でいた期間を考えるため、平均寿命よりも短くなるのですね。
■「健康寿命」を伸ばしていくことが今後の課題
今回注目したいのは「いかに長生きできるか」に加え、「いかに健康でいられるか」という2つの観点です。長生きするだけが目標ならば「平均寿命を伸ばそう」となりますが、「健康寿命を伸ばそう」となれば健康にも気を遣う必要が。
健康寿命を伸ばすということは、平均寿命を伸ばすことよりも大変。健康を維持する努力が必要です。
でも健康でいられるということは、良いこともたくさん。そんな健康ライフを目指したいですね。
超高齢化社会を迎えた日本は世界の先駆け!
日本の人口に占める高齢者の割合は年々増加しており、超高齢化社会の先駆けともいわれています。超高齢化社会である以上、その社会に合わせたノウハウは日本が世界に誇ることでもあります。
将来的な日本の高齢者の推移を考えながら、世界からも注目が集まる日本の超高齢化社会についても見ていきましょう。
■高齢化率が21%を超えた社会は「超高齢化社会」
WHOによると、総人口のうち65歳以上の高齢者が21%を超えたら超高齢化社会であると提唱しています。日本は今どの段階だと思いますか?
総務省によると、2015年9月の段階ではこの割合が26.7%であると発表しています。つまり、日本はすでに超高齢化社会なのですね。
先進国に多く見られる少子高齢化。そのなかでも、日本の高齢化率は群を抜いています。
■2060年には高齢者の割合が39.9%になる予想も!
日本の高齢化率の話の続きですが、この高齢化率は年々増加しています。総務省のホームページで確認できますが、2060年には高齢化率が39.9%になるという予想が!
約40%という驚くべき数字ですが、その理由は人口減少のほかに、医療水準の向上などが挙げられます。
■日本の健康寿命の延伸は世界も注目!
こうした高齢化率の上昇に対して政府はどのような対応をとっているのでしょうか。日本の対策は「健康・医療戦略」として世界から注目を集めています。
まず、高齢社会を活気あるものにすること。高齢者が元気だったら日本も元気になれます。そのためには世界最高水準の医療も必要。ヘルスケアサービスも欠かせません。
さらにICT、つまり情報通信技術を利用した効率の良い情報提供・収集、そして世界にそれらの技術を発信するという構想も。
日本の超高齢化社会への対策は、これから世界も直面するだろうとされる同じ問題への対応の役に立つと期待されています。
日本で一番長寿な長野県!その裏にある努力の跡をリサーチ♪
日本は世界でも有数の高齢化社会。ところで日本で1番長寿な都道府県はご存知ですか?
長野県が、実は日本で1番長寿であるといわれています。日本は地理的に縦に長い列島。そのため、都道府県ごとに特徴があり、長野県には長寿の秘訣(ひけつ)が詰まっています。
長野県の長寿事情について、リサーチしました!
■高齢者の就業率が高い!
まず、着目したのが就業率の高さ。これは全国トップクラスで、高齢者の就業率が高いということは健康寿命が伸びるという観点から注目されています。
なぜ、就業率が高いと健康寿命に影響を与えるか?それは「生きがい」と関連があります。生きがいを持って毎日人生を楽しく送ることができれば、それだけで健康への良い刺激に。
特に長野県は小さな農場を経営している方が多く、毎日無理なく働けるという環境の良さも指摘されています。
■坂道が多いので自然と足腰が鍛えられる!
運動も健康寿命を伸ばすには欠かせません。長野県は坂道が多く、買い物に歩いていくだけでも、良い運動になります。
運動に関するこんなデータもあります。標高が高い長野県は、そこに住んでいるだけでも、健康に良いといわれています。陸上選手がよく高地トレーニングを行ったりしますが、長野県では「プチ高地トレーニング」効果があるのではという報告も。
長野県の健康長寿についてはまだまだ研究の余地があり、これからの研究も気になりますね。
■充実した住宅医療♪
健康でいるためには、医者にはかからない。と、考えてしまいそうですが、長野県ではこれとは逆の発想で健康寿命を伸ばしています。
といっても、病院の数が多いとかそういう対策ではなく、むしろ数だけで見てみると病院は少なめ。実は「予防」に力を入れています。
医療機関の出張診療や、保健師などの訪問活動が盛んで、地域が一体となった取り組みが病気の早期発見、予防につながっています。
野菜を多く摂取するということも病気予防には効果的。食に対する関心の高さも健康長寿につながっています。
■県内の保健活動の充実!
長野県では行政も健康長寿の推進に力を入れています。長野県健康長寿課のページをのぞいてみると、健康長寿に向けた取り組みがたくさん紹介されています。
長野県が健康長寿と有名になった一番の要因は、県と一体になって進めた保険活動の推進があります。例えば塩分の接収量を減らす「減塩」や、健康ボランティアの積極的な活動などがあります。
県民全体として、健康に対する意識の高さがうかがえます。
知りたい!長寿の秘訣を紹介♪
長野県の長寿の秘密について紹介しましたが、長寿のためには長野県に行かなければならないのか?もちろん、そんなことはありまん。
これからご紹介するのは、長寿のために行いたい生活習慣や気を付けたいことなどなど。食事はどんなものが良いか、お酒やタバコはどうなの?など暮らしに密着した情報ばかり。
今日から始められる、長寿への取り組みをスタートさせてみてはいかがでしょうか?
■やりがいのある仕事や、没頭できる趣味は大切
仕事も退職して、毎日ボンヤリと過ごしている。そんな時に助けになるのが趣味の存在。
何かに夢中になるということは、年を取ってからも大切。趣味に没頭できる時間があれば、毎日の生活が楽しい時間に早変わり。
「やりがい」を感じられる仕事を続ける、または新しい仕事に挑戦してみることもおすすめです。
■食事は野菜と魚を中心に
食生活を見直すことも大切。お肉ばかりを食べて、気づいたらおなかの周りにもお肉が。これでは不健康です。
紹介した長野県での健康長寿の取り組みの一つに「野菜の摂取量を増やす」という目標がありました。ビタミンやミネラルの摂取も重要です。また、肉より魚を食べることで脂肪の増加を抑えられます。
なによりもバランスの取れた食事をとることが基本になります。
■適度な運動を取り入れて♪
運動も行いましょう。若い時のように全力疾走をする、といったハードな運動ではなく、毎日続けることができるちょっとした運動をコツコツ行いたいですね。
でも、マスターズ大会など高齢者のスポーツ大会も盛んになってきました。目標をもって行う運動も、気持ちに張りがでるのでおすすめです。
■お酒はたしなむ程度が◎
お酒は全く飲まない方が長生きできる、と思っていませんか?実は、適度な飲酒は血中の善玉コレステロールを増加させ、高血圧や動脈硬化を防ぐ効果が。
これは「Jカーブ効果」ともいわれ、たしなむ程度の飲酒が死亡率を下げるという研究結果があります。なぜ「Jカーブ」かというと、全く飲酒をしない人が適度に飲酒をする人よりも死亡率が高く、逆に飲みすぎの人の死亡率も適度に飲酒をする人よりもかなり高くなります。
この「全く飲酒をしない」「たしなむ程度に飲酒をする」「飲酒量が多い」という飲酒量と死亡率を折れ線グラフにしたときに、まるでJの字を書くようなグラフになることから「Jカーブ効果」と呼ばれています。
■タバコはNG!
「百害あって一利なし」のタバコ。これは高齢者でも同じで健康寿命を伸ばしたければ、喫煙はやめましょう。
お酒は適度ならOKですが、タバコは少し吸うだけでも肺などにかなりのダメージが。他人のタバコの煙を吸ってしまう「受動喫煙」も防ぎたいところです。
■ストレスをため込まないことは大切
いままで紹介してきた健康長寿の秘訣は、どれもストレスをため込まないということにもつながります。適度なストレスは、生活を営むうえで常にあるものです。大事なのはストレスをため込みすぎずに発散させること。
運動や趣味などが、ストレス発散に大きな力を貸してくれます。
健康な体と長寿は人生の目標♪
健康でいられるということは、この上ない喜びです。何より毎日を楽しく過ごすことができ、自分がやりたいことにもトライできる。そんな生活にあこがれます。
そのためには、日ごろから健康長寿を意識して生活を送りたいですね。「いつも元気だね」、そう言われるようにあなたも健康長寿生活をスタートしてみませんか?