「鏡開き」にこめた想いとその由来、知って得する豆知識5つを紹介♪

お正月が明けて行う行事のひとつや結婚式によく見る「鏡開き」。なんとなく「お餅を食べる日」「結婚式のパフォーマンス」のひとつと認識する方も多いと思いますが、これには大きな意味があるのをご存じでしょうか?

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一年のスタート「鏡開き」は日本の文化

一般的に鏡開きと聞くと、「お餅を食べる日」と皆さん認識されていると思います。昔から日本にある風習なので、とりたてて考える機会もないかもしれません。しかしこれも日本の大切な文化。改めてその意味や由来を知ることで今まで受身だった当たり前の慣習も意味のあるものに変わるかもしれません。

鏡開きの由来と意味

そもそもなぜ「鏡開き」というものがあるのか、ご存知でしょうか。いや、それ以前に鏡開きとはいったい何なのか。ひも解いていきましょう。

お供えした鏡餅を食べる「儀式」

鏡開きとは一般的にお正月に神様や仏様にお供えした鏡もちを下げ、皆で分け食す昔からの風習ですね。

昔からお正月には、年神様が全ての人や物に新しい生命を授けると信じられてきました。神様にお供えしたお餅には年神様のパワーが宿っているとされ、感謝しつつお雑煮やお汁粉にしていただき無病息災を願う「儀式」だったことが由来といわれています。

中国の長寿祈願の儀式がルーツ?

その昔、中国では元日に固い飴を食べ長寿祈願を行う風習がありました。固いものを食べることで歯を丈夫にし長寿につなげようという考えが由来のようです。日本に伝わった際には飴が固い餅に代わり、「歯固め」という儀式になり、それが鏡開きのルーツにもなったのではという説もあります。

一般的に鏡開きは1月11日

鏡開きは一般的には、門松やしめ縄などの年神様へのお供えをしまう松の内が終わった後、1月11日とされています。ただ関東と関西では地域によって日にちも異なる場合もあるようです。古くから京都や関西地方の一部では、1月4日または1月15日に行なうところもあります。

お供えしたお餅で無病息災を願う

お正月にお供えした鏡餅には、年神様の力が宿っていると信じられていました。神様のパワーが宿った鏡餅を皆で分け与え、食べることでそのパワーを取り込み、家族の無病息災を願うという風習になったようです。

話題の結婚式での鏡開き♪ その意味や由来

鏡開きと言えば、結婚式で夫婦になる2人が酒樽を割る儀式やお祝いの席でする演出も同じ呼び方です。景気が良く盛り上がるシーンですが、こちらもちゃんとした意味があります。解説していきましょう。

結婚式の鏡開きは酒樽の蓋を割るセレモニー

結婚式での鏡開きは同じ呼び方でも、全く別の儀式です。こちらはお餅ではなく樽酒を木槌で叩き開き、お酒をみんなに振舞う演出になります。

お祝いの席などで行うこのような鏡開きは、鏡を開いて「運を開く」という意味があります。

かつて日本では丸い形のものを「鏡」と呼び、鏡は神事道具のひとつとして神聖なものでした。そういった考えから、お祝いの儀式に使う樽酒の上蓋を鏡に見立て「鏡開き」または「鏡抜き」と呼ぶようになったことが由来とされています。

夫婦円満・子孫繁栄の意味をもつ!

丸い鏡には「円満」という意味があり、「夫婦円満」→「子孫繁栄」に繋がる願掛けでもあります。また酒樽を木槌で割ることには「開く→未来を切り開く」という意味合いが。そして神聖なお供え物である日本酒を皆で酌み交わし、2人の門出を祝う儀式となったのです。

皆で酌み交わす「振る舞い酒」の名残

昔から米をお供え物に使用したり大切にしていた日本人にとって、米から作られる酒も神聖なものでした。また戦国から江戸時代には戦に出陣する前の振舞い酒として、樽酒の蓋にあたる鏡を「割る」ではなく「開く」と表現し、神聖な酒をわかちあったといいます。

そういった武家の慣習の名残から、開運を願いお互いを称えるお祝いの儀式として引き継がれてきたのかもしれません。

なぜ地方によって日付に違いが?

鏡開きの日付には一般的には1月11日と認識されているものの、地方によって違いがあります。それは私たち日本人にとって、ちょっと興味深い理由があるのです。その理由を解説します。

徳川家光が関係していた説が有力

鏡開きは本来、戦国時代から武家の「具足式」として刀や鎧に餅をお供えした風習から「鏡開き」に発展したと言われています。

日付けについては、もともとは松の内が終わった後の20日に行われていましたが、当時名君と呼ばれた江戸幕府3代将軍・徳川家光が4月20日に亡くなったことから、その月命日を避けて11日に改定されたという説があります。

「都」であった京都には独自の文化が!

江戸時代に帝の住む地であった京都では、古くから4日に鏡開きをする風習があり、家光の死後も変わることはありませんでした。しかしその理由は現代でも明らかにはなっていません。

伝統を重んじる京都では今でも独自の文化が脈々と受け継がれています。かつて江戸文化が繁栄を極めた時代にあっても、「真の都は京都にあり」を内に秘めていたのでは、と思わせるエピソードでもあります。

関西には江戸の習慣が広まらなかった

家光の死によって20日から11日に改定された鏡開きの日にちですが、関西では今でも15日に鏡開きをする地方もあります。その理由として関東と関西は当時の人々にとって大変離れた遥か遠い場所であり、関西までその習慣が広まらなかったのでは、という説もあります。

鏡開きの豆知識5つを紹介!

お餅を食べて無病息災を願ったり、結婚式などの祝いの場に酒樽を使う儀式で行う鏡開き。それぞれに付随する豆知識も一緒にご紹介しておきましょう。知っておけば儀式の際にも気持ちよく納得して受け入れられますよ。

鏡餅は年神様の宿る場所

新年にお供えする鏡餅やしめ縄、門松はその年の神様を家にお迎えし、見送るための神具です。中でも鏡餅は神棚や床の間など神聖な場所にお供えされ、年神様の居場所、座られる場所とも言われています。そのため「おすわり」などとも呼ばれることもあります。

鏡餅を包丁で切るのはNG!

武家の風習であった鏡餅には「切る」「割る」といった切腹を連想させる忌み言葉は使われなかったようです。代わりに「開く」としたことで運が開くことを表現ししました。そういった理由から鏡餅は刃物で切って分けるのではなく、木槌で叩いて砕くことが縁起が良いとされています。

木槌で割るのが正式な慣わし

鏡餅は基本的に木槌や金槌で叩いて分けるのが縁起が良く正式な慣わしと言われています。

鏡餅はお供えから下ろしたら、まず家長が胸に抱きそのパワーを受け取ります。その後上下に餅を開いてお雑煮やお汁粉などでいただきましょう。

とはいえ固いお餅を割るのは大変な作業。現代では鏡餅の中に小分けにされたお餅が入っている物もあるので、そうこだわる必要もないかもしれません。

縁起の良い「開く」鏡開きが主流に

鏡開きはお餅も樽酒の場合も、一部では「鏡割り」とも呼ばれていました。どちらも鏡開きと同じ意味ですが、「割れる」のは縁起が悪いことから、いつしか「鏡開き」という表現が主流になりました。確かに結婚式などお祝いの席に影を落とす「割れる」より「開く」の方が受け入れられたのも納得ですね。

皆でお餅を食べるまでが儀式

神様のパワーが宿った鏡餅は、鏡開きをし食すまでが儀式となります。皆で神様のパワーを体に蓄え、その年の無病息災を願い感謝とともにいただきましょう。食べる際にはしっかりカビなどを除去することも忘れずに。

ちなみに鏡餅の上に乗せられた橙(ダイダイ)も、木に実る橙が落ちることなく育つことから、「先祖代々(だいだい)栄える」を意味する縁起の良い果物。傷んでいなければありがたく家族で分け合っていただきましょう。

お餅のカビ取り詳細はコチラ

鏡開きで無病息災を祈願しよう

鏡開きの由来や意味、知ると妙に納得できませんか。今まで鏡餅をそのまま放置していたり、食べ切れなくて捨ててしまったりしていたお餅もなぜか大切に思え、また、結婚式の演出もどこかすっきり受け入れられる気がします。

日本の文化を継承できるのは私たち。そういった機会にはぜひ子どもにも話して聞かせ、家族や周りの方の無病息災・幸せを祈願してみましょう。

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