お中元のお礼状を出したい!書く時のポイントは?
お中元のお礼状を書く前に、書き方のポイントやマナーをおさらいしておきましょう。まず1番重要なのは、なるべく早くお礼状を出すこと。次に、「お礼状を書かないといけない!」と緊張し過ぎないことも大切です。お礼状に決まった書き方があるので、ポイントさえ押さえておけば、書き慣れていない人でも大丈夫です。
お礼状は、お中元をもらったことへの感謝の気持ちを伝えるためのもの。マナーを理解し、気持ちを込めて書くことが大切ということを忘れないでくださいね。
お中元のお礼状の構成は?
続いて基本的なお礼状の構成とはどのようなものなのか見ていきましょう。外すことができないのは以下の5点です。
1.起首(頭語)
2.時候の挨拶
3.お礼の言葉
4.相手の健康を気遣う言葉
5.結語
お中元お礼状の構成 ■1.まずは「起首(頭語)と結語」
頭語には、「頭語に〇〇を使ったら、結語には△△を使う」という一緒に使用する結語があり、頭語と結語は公的な文章などを書く時には入れるのが一般的。冒頭部分に入れる言葉が起首(頭語)、文章の最後に入れるのが結語で、以下のような組み合わせがあります。
[頭語]拝啓・拝呈・啓上
[結語]敬具・拝具
お中元お礼状の構成 ■2.「時候の挨拶」は関係性を大切に
時候の挨拶とは、簡単に言うと「季節を表す言葉を用いて挨拶をするということ」です。かしこまった手紙には「初夏の候」など、月毎の定型句と「~の候」「~の折」をセットにして使い、親しい友人や親戚には「庭の朝顔が元気に咲いています」など、その季節に感じたことを書くのがおすすめ。
上旬か下旬かなどによっても変わるので、お礼状を贈る時期の挨拶を調べて書くとよいでしょう。
6月…「初夏の候」「梅雨明けの青空が待たれる今日この頃です」
7月…「大暑の候」「連日厳しい暑さが続きますね」
8月…「残暑の候」「立秋とは名ばかりの猛暑が続いております」
お中元お礼状の構成 ■3.「お礼の言葉」は具体的な感想も添えて
形式的な挨拶の言葉を書き終えたら、今度はお中元をもらったことへの感謝の気持ちを書きましょう。お礼の言葉に関しては、自分や家族の感謝の気持ちを率直に伝えることが大切です。食べてどうだったか、使ってみてどうだったかなど、具体的な感想を書くと、「贈ってよかったな」と改めて思っていただけますよ。
・先日は美味しいメロンをいただき、ありがとうございました。その甘さに家族全員びっくり。大変美味しくいただきました。
・この度は肌触りの良いタオルをありがとうございました。早速使わせていただきましたが、ふわふわでとても癒されました。
お中元お礼状の構成 ■4.「相手の健康を気遣う言葉」で締める
感謝の気持ちを書いたら、最後は相手の健康を気遣う文章を入れましょう。文例としては以下のような心遣いを感じられるものがいいですね
・猛暑の折、お体ご自愛くださいませ。
・まだまだ残暑が続きそうですので、夏バテなどなさらないようお祈り申し上げます。
[手紙例文]シーン別のお中元お礼状
お礼状の例文と一言でいっても、個人かビジネスか、またそれぞれの関係性も踏まえると、さまざまな文章が考えられます。また、電話やメールでなく、手紙やはがきなどの書面でお礼状を送るのが一般的なマナーです。シーンに合わせた手紙やはがきなどで使える例文を紹介しますので、先ほどご紹介したポイントをしっかりおさえて書くようにしましょう。
シーン別のお中元のお礼状例文 ■①個人で送る場合
個人で送る場合は、相手との関係性によって時候の挨拶などもう少しカジュアルな表現もおすすめ。具体的な感想が喜ばれます。
このたびは美味しいお菓子をいただきまして、誠にありがとうございます。家族皆甘党なので、大変喜んでおります。いつもながら細やかなお心づかいに恐縮するばかりです。 暑さはまだまだ続くようですが、皆さまどうぞご自愛ください。
敬具
シーン別のお中元のお礼状例文 ■②ビジネスで送る場合
取引先などに送る場合は、基本的な文章構成をもとに書きましょう。今後のお付き合いについては忘れずに伝えたいですね。
さて、このたびは、結構なお中元のお品をご恵贈賜り、誠にありがとうございました。このようなお心づかいをいただき恐縮に存じます。 貴社のご発展と皆様のご健勝をお祈り申し上げますとともに、今後とも変わらぬご交誼のほど宜しくお願い申し上げます。
略儀ながら書中にて御礼申し上げます。
敬具
シーン別のお中元のお礼状例文 ■③上司から部下へ送る場合
部下からお中元が届いた場合、職場で毎日顔を合わせる間柄であれば、お礼状を送る前に直接お礼を伝えると届いたことがわかり部下の方も安心です。
さて本日は結構なお品を頂き、ありがとうございました。 いつも〇〇さんにはリーダーとして皆をまとめてもらい、感心するばかりですが、今後はどうかあまり気を使わないようお願いします。
暑さはまだまだ続くようですが体調管理には充分気をつけてください。また、奥様にも宜しくお伝え下さい。 取り急ぎお礼まで。
敬具
シーン別のお中元のお礼状例文 ■④部下から上司へ送る場合
基本的にお中元は目下の方から目上の方に贈るものですが、労いを込めて上司からお中元をいただいく場合もありますよね。直接お礼を伝えるのはもちろん、より丁寧な封書のお礼状がおすすめ。封書であればご家族も目にするので、感謝の気持ちがきちんと伝えられます。
さて、このたびは心のこもった品物をお送り戴き、誠にありがとうございました。早速、家族四人で涼味を堪能させて頂きました。 今後も誠心誠意努めてまいりますので、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
これから暑さも厳しくなってまいりますので、くれぐれもご自愛くださいませ。 まずは略儀ながら書中をもちましてお礼申し上げます。
敬具
シーン別のお中元のお礼状例文 ■⑤妻代筆で送る場合
奥さんが旦那さんの代わりにお礼状を書いた場合は、ご主人の名前の後ろに少し小さく「内」を書きます。
この度は結構なお品をいただきまして、誠にありがとうございます。家族ともども大変喜んでおります。 まだまだ残暑が続きそうですので、夏バテなどなさらないようお祈り申し上げます。
取り急ぎ、書中にてお礼申し上げます。
〇〇内
[メール例文]シーン別のお中元お礼状
お礼状は、手紙やはがきで送るのが正式なマナーですが、届いたことを早くお伝えしたい場合や、親しい間柄ではメールでお礼を伝えることもあると思います。
メールの例文を紹介しますが、ビジネスメールでは「拝啓」「敬具」などは使用しない場合が多く、「お世話になっております」「今後ともよろしくお願いいたします」と書くのがおすすめ。
メールでも手紙でも大切なのは感謝を伝えることに変わりはありませんが、手紙の方がより丁寧に感謝が伝わるもの。よほど親しい関係ではない限り、正式なマナーである手紙をおすすめしたいと思います。
メールで送るお中元のお礼状例文 ■①ビジネスで取引先に送る場合
△△様
いつも大変お世話になっております。 株式会社△△の〇〇でございます。
このたびは、大変結構なお品をお送りいただきまして、ありがとうございます。早速、一同でおいしくいただきました。
いつもお心遣いいただき、心から感謝申し上げます。 暑さはこれからが本番ですが、どうぞお健やかにお過ごしください。
略儀ながら、取り急ぎメールにてお礼申し上げます。
メールで送るお中元のお礼状例文 ■②個人で友人に送る場合
先日は、果物たっぷりのゼリーをありがとうございました!とても美味しくて家族皆、笑顔でいただきました。 いつも心のこもったお心遣いに感謝しています。
これから暑くなるので、くれぐれもご自愛くださいね。またお会いできるのを楽しみにしています。
お中元お礼状の封筒はどう書く?宛名の書き方は?
お礼状の送るにあたり、文面はもちろん大切ですが、封筒についてもマナーがあります。どんな封筒を使えばいいのかといった封筒の選び方から、宛名を書く時のマナーなど、意外と知らない封筒の縦書きの書き方についてご紹介します。いつもなんとなく書いていた封筒について、一緒に確認していきましょう。
お中元お礼状の封筒マナー ■封筒選びで注意することは?
あらたまったお礼状の封筒には「二重封筒」や「厚手の無地」が一般的なマナーとなります。茶封筒や社名入りの会社封筒などはマナーとしてふさわしくありませんので、ご注意ください。また、知人や親しい親せきなどには、夏をあらわす柄入りのものもおすすめ。便箋と合わせて、朝顔やヒマワリ、金魚などのイラスト入りも喜ばれます。
お中元お礼状の封筒マナー ■誰宛てに送るか?
ビジネスでも個人でも、基本的にはお中元の送付状の送り主の方へお礼状を送ります。取引先からのお中元には、会社宛か代表者宛にお礼状を送るのが一般的ですが、部署同士でのお付き合いが多い場合などは、部署の長宛に送る場合も。
いずれも、取引先にお礼状を送る場合には、宛先を社内で確認した上で送るのがおすすめです。また、持参された方にはその場でお礼を伝えるので、お礼状は不要な場合が多いです。
お中元お礼状の封筒マナー ■[和封筒]の表(宛名)を書く時の注意点は?
封筒の表には送り先の「郵便番号」「住所」「社名」「名前」を記載します。封筒に郵便番号枠がある場合は、枠内に。ない場合は封筒の右上に書きます。また、住所の数字は漢数字で、会社宛の場合は「株式会社」なども略さないのがマナーです。名前を中央にバランスよく書くのは難しいですが、慣れていない方は、名前を先に書いてから住所を書くと、バランスよく書けますよ。
お中元お礼状の封筒マナー ■[和封筒]の裏(差出人)を書く時の注意点は?
封筒の裏には差出人の「郵便番号」「住所」「社名」「名前」「封かん日」を記載します。裏に郵便番号の枠がある場合は左下に、ない場合は中央に書くのが正式なマナーとなりますが、最近は郵便番号枠に関わらず、左下に書くことも一般的になってきています。
封締めの「〆」を書くのを忘れずに。封締めの横に封かん日を入れるとより丁寧になります。
お中元お礼状の封筒マナー ■[洋封筒]に縦書きで表(宛名)を書く時の注意点は?
お礼状などあらたまった手紙の場合は縦書きが基本なので、洋封筒に縦書きで書く場合もあると思います。洋封筒に縦書き書くときには、裏にした時に封をするのが右になるのが正しい向きです。逆になってしまうと弔辞の場合の向きになりますので、気を付けて書きましょう。
お中元お礼状の封筒マナー ■[洋封筒]に縦書きで裏(差出人)を書く時の注意点は?
表を書くときと同様に、正しい向きを確認することが大切。右から封をする向きが正しいので、その状態で左下に「郵便番号」「住所」「社名」「名前」「封かん日」を縦書きで書きます。
「郵便番号」は横書きでもマナーとして問題ありません。洋封筒に横書きで書く場合は「〆」の印は不要ですが、縦書きで書く場合は「〆」を付けましょう。