結婚祝いのお返し、「結婚内祝い」とは
結婚内祝いとは、結婚式でいただいたお祝いへのお返しのことを指します。披露宴に招待しなかった方や出席いただけなかった方などに贈ります。披露宴に出席された方には、引き出物などがお返しの代わりになるので、結婚内祝いはいりません。
最近では、結婚披露宴を行わないかたちも増えてきているようです。その場合でも、お祝いをいただいた方へお返しは必要です。リストを作って管理すると後々役に立ちますよ。
気になるお返しの相場と時期
お返しを選ぶ前に意識したいのが、お返しの相場と時期。特に結婚内祝いは、色々な方からお祝いをいただきますので、誰からどのくらいいただいたのかをきちんと把握しておくことが大切。では、お返しの基礎を見ていきましょう。
■お返しはいつまでにすればいい?
実は結婚式を行う場合と、行わない場合で内祝いを贈る時期に違いが。結婚式を行う場合は、結婚式から1ヶ月以内に贈りましょう。入籍だけの場合はお祝いをいただいてから1ヶ月以内に贈ります。
どちらの場合も、1ヶ月以内というのがポイント。
■お返しの基本ルール「半返し」
もちろん「いただきっぱなし」は失礼にあたります。では、実際にどのくらいの金額を「お返し」の目安にすれば良いのでしょうか?
答えは「半額強」です。ただ、これはあくまでもだいたいの目安。地域によってまちまちですので、「半額」以上にこだわらなくても大丈夫です。そして、いただいたものの金額を把握するためにも「お返しリスト」を自分で作成しておくと間違えずにすむのでおすすめです。
■披露宴でお手伝いをしてくれた方々には別でお礼をしよう
司会や受付をなど、お手伝いに来ていただいた方にもお返しをしましょう。
1.媒酌人へのお礼
ご祝儀の2倍から3倍くらいです。お車代は1万円から3万円。挙式後3日以内に媒酌人のお宅へ伺います。主賓にも、お車代が必要です。受付担当者にお車代を預け、主賓が受付を済ませた後に渡すように手配します。他の方に気付かないように渡すのがポイント。
2.受付への金額
3,000円から5,000円です。こちらも目立たないように渡しましょう。司会の方は、ほとんど食事ができないのでご祝儀は受け取りません。
3.写真・ビデオ撮影をしてくれた方
フィルムや現像などの材料費を忘れないようにしましょう。音楽演奏は、余興程度ならお礼は不要です。長時間演奏してもらう場合は渡しましょう。
お返しを選ぶポイント
お返しでも避けるべきものがあります。また、相手によって贈るものは変えたいですよね。お返しを選ぶ際の参考にしてください。
■注意!お返しに選んではいけないもの
結婚でタブーとされる言葉は「切れる」や「割れる」など。「縁が切れる」のように連想されるため、良くないとされています。割れやすいガラス製品などには注意ですね。また、数字の場合は偶数に気を付けましょう。偶数は「割り切れる」数です。このことから「別れ」を連想させてしまいます。
■友人・知人
年齢が比較的近いのが友人や知人。相手の好みも良く知っているということも多いのでは?日用品など、お返しも幅広く選択できますよね。石けんやシャンプーなどのお風呂用品や、洗剤など日常で使用するものが喜ばれます。消耗品ですので、趣味も問われにくいものです。
カタログギフトも無難です。グルメなどジャンルも様々で、予算に応じたカタログを選んでみてはいかがでしょうか?
■親戚
日用品や、日持ちのする食品などがおすすめです。親や親戚は比較的高額なお祝いをいただくことが多く、高級感のあるものやカタログギフトがおすすめです。「縁起物」として内祝いに用いられるかつおぶしなども良いですよ!
■会社の人
定番のひとつとして、小分けされたお菓子がおすすめです。連名で結婚祝いをいただいても、お菓子の詰め合わせがあれば安心です。その中でも職場の仲間には、少し変わったものを贈って喜んでもらいたいですね。
お返しの際に必要な”のし”のルールとお礼状
のしとお礼状は形式があるため、どのようにしたらよいか悩んでしまう方も多い部分。だけど、どちらもポイントを押さえていれば、案外楽に書けたりするものです。お礼状の例文も簡単に紹介しますので、アレンジして使ってみてください。
■”のし”の選び方と書き方
のしは、紅白水引が10本の結び切りを使います。表書きは「内祝」「寿」と書きましょう。送り主の名前は水引の下に新姓のみ、または夫婦の連名としましょう。
■親戚へのお礼状
お祝いごとの書状は句読点の使用を避けましょう。繰り返し言葉を避けることもお祝いごとの手紙のルール。親しい親戚ですと堅苦しい感じを避けたい場合もあるかと思います。その時はお気持ちに感謝する言葉を書いてみては?この後に、使い道などをご報告すれば喜んでいただけます。
さらに、新居へお誘いする一言を添えると良いでしょう。最後の一文は「まだまだ未熟な」としてしまいそうですが、繰り返し言葉は避けましょう。
(例文)
この度はお祝いの品をいただき誠にありがとうございました
心ばかりの品をお贈りしますのでお納めください
これからは笑顔の絶えない家庭を築いていきたいと思っています
新居にもぜひお立ち寄りください
未熟な二人ですが 今後ともどうぞよろしくお願いいたします
■友人へのお礼状
友人には形式張った挨拶にこだわる必要はありません。書き始めと同じ調子でまとめるのがコツ。品物を頂いた場合は、それに触れるのも良いでしょう。ただし、あまりくだけた表現はさけた方が良いです。
(例文)
素敵なお祝いを送っていただきありがとうございます
今後は仕事と家事の両立を目指してがんばります
これからもよろしくお願いします
■会社の上司へのお礼状
結婚に対する心構えも示すと良いです。相手を立てる一言を添えられれば、より良いでしょう。
(例文)
この度はお祝いの品をいただき誠にありがとうございました
心ばかりの品をお贈りいたします
いただいたお言葉を胸に明るい家庭を築いていく所存です
未熟な二人ではございますが 末長くご指導のほどお願い申し上げます
お返しの準備は早めに
結婚の前後は、バタバタとしがちで忙しいもの。「誰から何をもらったんだっけ?」と忘れてしまうことは避けたいですね。礼儀正しくお返しをするためにも、日ごろから準備をして気持ちよく結婚生活を送れるようにしたいですね。