押さえておきたい「開店祝い」の相場と贈り方マナーとは?
開店祝いは、お店を新しくオープンした時に贈るお祝いです。贈る相手は、知り合いや親族やビジネスでのおつきあいの人などさまざまですが、それぞれ相場が違います。また、何をいつ贈ったら良いのか..など、恥をかかないためのマナーもご紹介します。
贈る相手がビジネス上での取引先の場合
まず最初に、贈る相手が取引先の場合、開店祝いの相場はどのくらいなのでしょうか?ビジネス上のおつきあいなので、失礼があっては大変ですね。
■開店祝いのお祝い金や品物の相場とは
開店した相手が、取引先の人、または取引先である場合、開店祝いの相場は10,000〜30,000円です。かなり幅がありますが、あまりおつきあいがない場合など、最低ラインで10,000円、通常のおつきあいで30,000円といった感じです。
さらに、とても重要な取引先の場合には50,000円くらいまで上がることもあります。会社としてのお祝いは、自分で決めなくても会社で決まっていることもあります。
■ おすすめの品物とは
現金や商品券のほか、開店祝い用のカタログギフトを贈って必要なものを選んでいただくのもおすすめです。胡蝶蘭などのお花、スタンドフラワーは開店ムードを盛り上げますし、木札で贈る側の名前が見えるのでアピールにもなり、それを効果とする場合もあります。
贈る相手が友人や知人などの場合
次に、知人や友人が開店した場合、門出を祝って心から応援したいですよね。お祝いの相場はどのくらいなのでしょうか?
■ 開店祝いのお祝い金や品物の相場とは
知人や友人が開店する時のお祝いの相場は、5,000〜10,000円です。一般的なおつきあいで、開店を耳にした場合には5,000円程度、そして開店までの道のりを知っているような特に親しい友達の場合には10,000円、もしくはおつきあいの度合いにつきそれ以上ということになります。
■ おすすめの品物とは
現金でも品物でも構いませんが、5,000円の予算だと胡蝶蘭やスタンドフラワーは難しいと思います。何にでも必要なものに使えるように現金や商品券にするか、カタログギフトがおすすめです。
または、同じようにおつきあいしていた友達関係が他にもいるならば、みんなで出し合って新しいお店や事務所で使ってもらえるものを差し上げてもいいですね。あらかじめ、何が欲しいかを聞いてしまい、今から買おうとしている備品の1つを担ってしまうのも確実です。サプライズもいいですが、欲しいものを差し上げれば必ず使ってもらえますし、相手にも喜んでもらえます♪
贈る相手が家族や親戚などの身内の場合
最後は家族や親族など身内が開店した場合です。身内は支援関係やおつきあいの深さが影響してくるので、ちょっと難しいですね。
■ 開店祝いのお祝い金や品物の相場とは
取引先や知人とは異なり、身内には開店資金の意味合いでお祝いを渡すことが多く、お花など贈る側の名前を出すものよりは、現金や商品券が主流のようです。
その相場というものはあまりなく、かなり幅広いです。参考までにご紹介するならば、開店する人の親は30,000〜50,000円、兄弟は20,000〜30,000円、また親戚は関係にもよりますがあまりおつきあいがない場合で10,000円、親しい関係にありしかも贈る側が目上に当たる場合には30,000〜50,000円程度です。
■ おすすめの品物とは
金額に幅がありますが、迷ったら身内には現金が良いでしょう。品物にする場合には、新店に必要なものをあらかじめ聞き出し、それを差し上げると喜ばれます。
また、準備中や開店当日にケータリングやデザート、お酒類を差し入れをする場合には、開店祝いの予算とは別にするのが一般的です。
押さえておきたい「開店祝い」を贈る時のマナーとは?
■ 開店祝いを贈る意味
開店祝いとは、身内、知人、取引先などが新しくお店をオープンさせたりリニューアルオープンする際に、新たな門出を祝福し、商売繁盛を願って贈るお祝いのことです。企業同志の関係だとやや形式的な場合もありますが、ハレの日に今後の発展を応援する気持ちを込めて、現金や品物、お花などを贈ります。
■開店祝いを贈るタイミング
開店祝いはその知らせを聞いたら開店日を待たずに早く贈ります。遅くとも、開店の前日には届くようにしますが、開店直前1週間は届く荷物も多く非常に忙しいので、できればもっと早めに手配したいものです。もし、開店後に初めて知った場合には、ひと言添えてすぐに開店祝いを贈りましょう。
また、最近は昔ほどはこだわらなくなりましたが、「大安」「仏滅」などの六曜を意識するとちょっとした心遣いが伝わるかもしれません。開店までまだ余裕があるならば、着日指定をあらかじめ調べた「大安」の日に設定しましょう。
尚、お花を贈る場合には当日の午前中に着くように手配します。
■開店祝いの選び方
開店にはお金が必要なことが多く、現金でお渡しするのが喜ばれます。品物にしたい場合には、相手に確認されることをおすすめします。ビジネスですので必要なものと不要なものは家の中よりもはっきりしており、不要なものをもらうと逆にご迷惑をおかけしてしまうこともあります。
インテリアに関するものも、コーディネイトに合わない可能性もありますし、スペース上置けなかったり邪魔になってしまたりします。胡蝶蘭やスタンドフラワーは開店後しばらくしたら片付けますが、予算の都合上それらよりも買いやすい観葉植物を贈ることがあります。この場合はスペースをしっかりと確認し、事前に「こんな観葉植物を贈る」旨をお伝えしましょう。
迷った場合に人気なのは、カタログギフトです。開店祝いにふさわしいものばかりを揃えたカタログがありますので、それをお贈りして好きなものを選んでいただきましょう。
■ 開店祝いで避けたい品物や金額とは
開店祝いに関わらず、「4」は死、「9」は苦を連想させるのでお祝い金には避けるのがマナーです。
また開店祝いの品物でタブーとされているのは、火事や赤字を連想させるものです。例えば赤いもの、灰皿、キャンドル、ヒーターなどの電化製品は贈ると失礼になります。お花を贈る際にも、真っ赤なバラは開店祝いにはNGです。
さらに、マットやスリッパなど消耗品として贈りやすいので選んでしまいがちですが、足元で使うものは“踏みつける”という意味合いから、目上の方には失礼とされていますので、気をつけましょう。
■ 開店祝いに添える木札の書き方
開店祝いのスタンドフラワーや胡蝶蘭などの鉢には木札を立てます。中央に大きく「祝 御開店」を、右側に贈り先、左側に贈り主を書きます。本来は、縦長に使い文字も縦書きをしますが、親しみを込めた意味合いや、アルファベットの屋号が多いこともあり、最近は木札も横にし横書きすることが多いです。
通常は、お花を頼んだお店で書いてくれますので、自分で書かないといけないことはまずありません。特に法人と法人の関係では、正式名称や肩書きなどを正しく伝えましょう。
■ 開店祝いに添えるメッセージの書き方
開店祝いに現金や品物を贈る際、メッセージを添えると気持ちが伝わり細やかな心配りにとても喜ばれます。個人的な関係の場合には、堅苦しい定型文ではなく自分の言葉で開店を祝い、相手を敬い、応援する意のメッセージを書けば、励まされることでしょう。
また、字の上手い下手に関わらず丁寧に手書きの方が想いが伝わりますので、もし活字になっているものでも一言手書きで書き添えることをおすすめします。
また、メッセージには使ってはいけない言葉があります。知らずに使ってしまいそうなのは「赤」「燃える」「流れる」「飛ぶ」など。火事や、赤字、倒産を連想させる言葉が入っていないか、注意して読み返してください。
押さえておきたい「開店祝い」に祝儀袋を使う時のマナーとは?
■ 使う水引の種類とその理由
祝儀袋やのし紙には種類があります。水引が結び切りになっているか、蝶結びになっているかが大きな違いでこれを間違えると大失態です!
結び切りは再び起こらない方が良い祝いごとに使われ、結婚祝い(寿)が代表的なもので、他に快気祝いがあります。一方蝶結びは何度でも結び直せるという意味から、何度あっても良い祝いごとに使われます。結婚と快気祝い以外のほとんどのお祝いはこれに該当しますので、開店祝いは蝶結びの水引を使用します。
■ 筆記用具など表書きを書く時の注意点とは
祝儀袋を書くときは、筆か筆ペンを使用し、サインペンやボールペンは使用しません。筆ペンは、インクが少なくなったりしばらく使っていなかったりすると文字がかすれてしまうことがありますが、その状態で書くのは絶対NGです。必ず試し書きをしてください。
■ 表書きの「言葉」と名前の書き方
表書きは、上に「御開店御祝」と4文字を避け、5文字になるようにします。水引の下には贈り主のフルネームを書きます。連名の場合、3名までは並べて記載しますが、4名以上は代表者1名のみ書き、「他○名」として中に名前を書いた紙を入れます。
中包みには金額と住所をきちんと明記することを忘れてはいけません。開店時は非常に慌ただしいため後で整理する際に誰がいくら包んだのかわからないと困らせてしまいます。
マナーを守った開店祝いで、門出を応援しよう!
開店祝いは初めてだと何を贈ったら良いのか、相場はどのくらいか...などわからないことばかりだと思います。マナーを理解してきちんとお祝いをし、あとは自分らしさで気持ちを伝えて門出を応援しましょう。SNSなどでお店を広めてあげるのも喜ばれますよ♪