手軽に書きたい!お礼のハガキの書き方とは?
お礼状・お礼のハガキと聞くと、「ちゃんと書かないと」と考える方がほとんどでしょう。しかし、コツさえ覚えてしまえば、案外チャチャっと書けてしまうものなのです!
今回はお礼のハガキについて、コツを伝授させていただきます♪
知っていますか?お礼状に活かせるハガキの特徴とは?
お礼のハガキを出す場合、絶対にハズせないポイントがあります。それは、「裏面に文章(メッセージ)が書けるハガキであること」。
旅行先などから出す絵葉書だと、裏一面が写真だったりします。ですから文面も宛名も表面に書きますよね。そういったはがきはなるべくなら避けた方が無難です。
■限りのある裏面のスペース
封書の場合、書きたい内容が多ければ便箋の枚数を足すことで対応できますが、ハガキの場合はスペースが決まっています。
そのため、「限られたスペース」の中にいかに納めるか、というコツが必要になります。
・・・ということは、「下書きなどで構成や文章の量を考える」ことが必要ということですね♪
■イラスト入りや絵ハガキが使える楽しさ
「文章を書いたり作文するのが苦手」という方は、ハガキにイラストが描かれているものや、(上から文字がける程度の)色が薄めの背景がある絵葉書タイプをオススメします。
イラストは言葉で伝えきれない『余韻』を伝えることもできるのです。
例えば、夏のお礼状に金魚やスイカのイラスト入りを使うと、「夏・涼しさ」というイメージも一緒に伝わりますよね。そういう使い方もステキだと思いませんか?
■罫線が無い自由度の高さ
ハガキは便箋と違って、罫線がありません。つまり、文字やイラストなど「レイアウトは自分次第で何とでもできる」ということ。
お礼のハガキなのであまり華美に飾り立てることはNGですが、真っ白なハガキにマスキングテープで縁取りをするだけでもハガキの印象はかなり違ってくるはずです。
確認しておこう!お礼のハガキの基本的なマナーとは?
お礼のハガキ、出しそびれちゃった・・・とはよく聞く話ですね。電話したからいいっか、ということもあるでしょう。
日本の風習では「頂き物をしたらお返しをする」のが普通でしたので、お返しの代わりにお礼状を出すのも当たり前でした。
しかし現在では「お礼状は形式だけで心はこもっていない」と考える方も増えています。「面倒」という声が聞かれるのは寂しいことですね。
■お礼のハガキを出すタイミングとは?
電話やメールなど、すぐに連絡できる手段が発達した現代では、手紙を書くこと自体が少ないですよね。それに伴って、「お礼状っていつ出すの?」という方も多いでしょう。
お礼状(お礼のハガキ)は、品物を受け取って3日以内に投函します。
え、たった3日?と思ったアナタは、郵便を出す習慣がない方なのかもしれませんよ♪
■封書とハガキの使い分けのポイントとは?
お礼状の「状」は賞状の状と同じで、「事の次第を書き記したもの」という意味があります。
「あなた様から〇〇を確かに受け取りました、ありがとうございます。」という「贈り物に対する事の次第」を書いたものなのです!
受け取ったよ、という報告だけであればハガキでもOKです。自分より目上の方に出す場合は、どんな時でも封書を使うのが正式ですのでついでに覚えておきましょう♪
■封書のお礼状が望ましいケースとは?
先ほども触れましたが、「自分より目上の方に出すお手紙は封書が原則」です。唯一の例外といえるのはお年賀状くらいと思っていた方が間違いがありません。
見方を変えて、ハガキ=ちょっと立派なメモ用紙、と考えれば、いくら丁寧に書いたとしてもそんなものを目上の方には出せませんよね。
封書(便箋)でお手紙を出す習慣をつけましょう!
押さえておきたい!正しいハガキ表面の「宛名の書き方」!
郵便局員さんに聞きました、というわけではありませんが、ハガキの表面には書き方のルールがいくつかあります。実は切手の貼付位置にも決まりがあるのですが、ご存知でしょうか。
これらの「どうしてこうなるの?」を理由とともに確認してみましょう。
■個人宛に出す場合の宛名の書き方とは?
縦書きで書く場合を例にとって考えてみましょう。
まず、住所。戸建てなど1行で書ききれる住所の場合は1行に納めたほうがスッキリ見えますが、住所が長い場合は2行にしたほうが美しく見えます。
次に、宛名。個人宛ての場合は メモコ メモ太郎様 のように「様」を使います。
連名の宛名の場合は、個人ごとに「様」をつけます。家族全員に宛てた場合のみ「●●家御一同様」となります。
■会社宛などのビジネスの場合の宛名の書き方とは?
会社や部署など「団体に宛てた場合」は「御中」を使います。
役職名(社長・部長・課長など)には敬称を付けません。●●部長様、と書いていたら『マナーを知らない人』というレッテルを貼られること間違いなし!です。
役職名を入れた宛名にする場合は 〇〇部 部長 メモコ メモ太郎様 とします。
■学校や先生に出す場合の宛名の書き方とは?
学校や担任の先生宛にハガキを出す場合、校長や主任など肩書がある場合は肩書は名前の前に書き入れます。
この場合の敬称は「様」ではなく「先生」となりますので、「●●小学校5年●組 メモコ メモ太郎先生」となります。
学校名だけでなく、学年やクラスなども書き入れると確実ですね。
押さえておきたい!ハガキ裏面の書き方と注意点!
住所や名前などは字数も少なく、注意すべき点も少ないので、落ち着いて書けば書き損じをすることは少ないでしょう。
ハガキの裏面と呼ばれる「文面」のほうは、ちょっとした気遣いで「ステキ♪」となるか「ナニコレ!」となるかの分かれ道なのです!
■読みやすいレイアウトに気をつける!
自分がハガキを受け取る側だったとして、イメージしてみてください。
1.小さな字がびっしりと並んでいる文面
2.崩し字で書かれている文面
3.余白があり、大きめの字で書かれている文面
どれが読みやすいでしょう?当然、3番ですよね。
ハガキのスペースは限られているとはいえ、なるべく余白を多めに取り読みやすい楷書で書くことがコツです。また、1行の文字数よりも行頭と行末を揃えることに注意を向けると、バランスの良い文面に見えやすくなります。
■縦書きのお礼のハガキの文面の構成と注意点とは?
実はお手紙は、「縦書き=正式」であり「横書き≠正式」なのです。
お礼のハガキには「前文+主文+末文+後付け」という構成を使い、私信は主文の後半に付け加えます。
メインは「お礼」なので、「私信」の割合が「お礼」の割合よりも大きくならないよう注意しましょう。
■横書きのお礼のハガキの文面の構成と注意点?
構成は縦書きと同じで「前文+主文+末文+後付け」です。
縦書きの場合と違い、横書きの場合は改行という形で段落分けをすることができるので、それぞれの段落の間に1行のスペースを入れると見やすくなるでしょう。
次の行の1/3未満で文章が終わる場合はバランスを調整し、半分から3/4まで来るようにすると美しく見えますよ。
横書きの場合の天地と切手の位置
ハガキを横にして使った場合、表面は天地(上下)がすぐわかりますが、裏面はどうしたらよいのか迷ったことはありませんか。
【切手の位置】
切手は、ハガキを縦にした場合も横にした場合も、同じ位置に来るようにします。
縦使いの郵便ハガキや封書は左上に切手がありますね。横使いの場合も、縦にしたときに左上に切手が来るようにするので、右上に貼りましょう。
【裏面(文面)の天地】
横使いの場合、切手を貼る側の長辺を天(上部)として使います。印刷をかける場合は天地を間違えないよう、試し刷りをしてからのほうが良いですね。
■時候の挨拶を省略しても構わない?
友人など、カジュアルなお礼状に限り時候の挨拶は省略してもOKです。
目上の方や会社などに出す場合は、時候の挨拶は省略してはいけません。マナー違反ですからね。
どうしても省略したい場合は、改まった時候の挨拶ではなくカジュアルな時候の挨拶に変えるのも1つの方法ですよ。
■使ってみたい!間違いのない書き出しの定型句!
書き出しの定型句はいくつもあり、「自分はいつもコレを使う」という人や「季節や相手に合わせて変える」という人もいます。
まずは1つ覚えて、その定型句を使いこなせるようになりましょう。時節を問わず使える下記の文例から1つ覚えてみてください。
・いつもご高配をいただき、誠にありがとうございます。
・○○様には、ますますご健勝にてご活躍のことと存じます。
・天候不順のみぎり、お元気でご活躍のことと存じます。
・皆様におかれましては益々のご清祥のこととお慶び申し上げます。
■使ってみたい!間違いのない結びの定型句!
結びの定型句は、書き出しと連動するようにします。
こちらも文例をご紹介しますので、その中から1つ覚えてみてくださいね。書き出しとセットで使える順番に掲載しましたよ♪
・末筆ながら、ますますのご健勝とご多幸をお祈り申し上げます。
・○○様のご健康をお祈りしつつ、とり急ぎお礼(お知らせ・お願い)申し上げます。
・時節柄、いっそうのご自愛のほどをお祈りいたします。
・天候不順のみぎり、どうかお体を大切になさってください。
■知っていますか?代筆した時のマナーとは?
代筆した場合、相手に「代筆しましたよ」と知らせる書き方があります。
後付けの署名の後ろにつけるのですが、奥様の場合は「内」、それ以外は「代(または「代筆」)」と書きます。代筆者の名前を記入する必要はありません。
■押さえておきたい!書いてはいけない内容とは?
お礼状というくらいですから、「メインの要件は『お礼』」です。
頂いた品をいかに楽しんだか、美味しくいただいたかに言及する分にはいいですが、それ以外の用件を書くことはNGです。
あくまで「お礼」のお知らせであって、それ以外の「用事・用件」のお知らせではないのですから。
これでお礼のハガキはバッチリ♪
これまでご紹介した内容を踏まえれば、あまり悩まずにお礼のハガキが書けることでしょう。
どんな文面にするか、どんな表現にするかを悩むことはあると思います。しかし、贈り物をしてくれた相手を良く知るアナタであれば、相手の喜ぶ文面も思い浮かぶはずですよ。
心に染みるお礼のハガキ、期待しています♪