人気の引き菓子ってどんな物?
結婚式を前に準備は本当にたくさんあるかと思いますが、今回はみなさんに喜んでいただける人気の「引き菓子」とその選び方などをご紹介します。
引き菓子とは?
まず最初に、そもそも「引き菓子」ってどのようなものかをご説明しましょう。何度か結婚式に参列して「引き菓子」をいただいた経験がある方でも、いざ自分たちで用意するとなると、どのようなものが良いのか困ってしまいますよね。
いきなりお菓子選びに入ってしまっては、「引き菓子」にふさわしくないものを選んでしまうかもしれません...。お二人できちんと理解しながら、お二人らしいものを選んでいただきたいです♪
■結婚式で引き出物と一緒に贈るお菓子
知人や親族の結婚式に招待された際、大きな紙袋の中の引き出物に添えて、お菓子が入っていることが多いかと思いますが、そのお菓子を「引き菓子」と言います。
「引き菓子」とは文字通り「引き出物のお菓子版」のような意味合いです。一般に食器類、また最近はゲストが後日チョイスする「ギフトカタログ」などが引き出物のメインであり、その“添え物” “おまけ”としてお菓子をつけます。
■ゲストのご家族への「お土産」
また、参列してくださったゲストのご家族へのお土産にもなります。
ゲストが帰宅後に「今日はこんなに素敵な式だったよ...♡」と、ご家族とお茶を飲みながら持ち帰った「引き菓子」を召し上がり、式のあれこれをお話して幸せのおすそけをしている微笑ましいティータイムを想像してください♪
■「和菓子」でも「洋菓子」でもOK
まずここから迷われる方が多いのですが、これはどちらでも全く構いません。極端な例ですが和・洋以外のお菓子でも構いません。
感謝の気持ちを込めて二人で選んだお菓子であれば、挙式の形態や引き出物のテイストと合わなくても問題ないとされています。(※合っていなくてもマナー違反では決してありませんが、合っていた方が統一感はあります)
諸説ある引き菓子のルーツを調査♪
ではここで、「引き菓子」のルーツについて少しご説明しましょう。諸説あるのですが、ちょっと意味を知っていると選ぶ際の参考になるかもしれません。
■「引く」という文字には「長引く」という意味がある説
「長引く」=今のこの幸せが未来永劫、長くずっと続く...という意味です。「長」という字は見えないので、そんな想いが込められていることを感じたら良いのだと思います♡
■「引く」という文字には「配る」という意味がある説
二つ目の「引く」は、あまり知られていないかもしれませんが「配る」という意味があるそうです。意味はそのまま“配る物”と“配るお菓子”ということになりますね。
■昔はゲストが帰る時に馬を「引き出して贈っていた」説
そして三つ目はちょっと驚きますが...平安時代に遡ると、結婚式のゲストがお帰りになるときに“馬を引き出してきて贈った”という説があるそうです。つまり引き出物が「馬」!
この時代にはあり得る話(!?)なのかもしれませんが、時代とともに記念品やお菓子に代わっていったのだと思われます。
引き菓子の相場は?
実務的な話に戻りますが、いくら感謝の気持ちを...と言えども、相場は知りたいですよね。逆に考えれば、相場を知れば選択肢が狭くなりますから決めやすくなりますし、いわゆる相場の価格で素敵なお菓子がたくさんありますのでご安心ください♪
■1人当たり1,000~1,500円
もちろんこの範囲でなくてはいけない決まりはありませんが、一般的には1,000円〜1,500円のお菓子をつけることが多いですし、選びやすいです。
ちなみに、メインの引き出物は3,000円〜5,000円くらいのようですので、お菓子にこだわるあまり、引き出物を超えてしまったりするとバランスが悪くなります。
■主賓だけワンランク上の引き菓子というやり方も!
主賓の方は、一般的には上司であったり年配者が多いでしょう。そのような方にはあらたまった気持ちも含め、ワンランク上の引き菓子を特別にご用意するのもいいでしょう。
結婚式の参列回数も多いかもしれませんので、いわゆる可愛らしい「引き菓子」というものよりも、上質なチョコレートや老舗和菓子屋の銘菓など、その方の嗜好やご家族の構成に合わせて考えれば、ちょっとした心配りが喜ばれるかもしれません。
■引き出物同様、引き菓子もゲスト人数の8割を目安に準備を♪
最終的にはゲストの人数が出揃った時点できちんと数を出しますが、その前に概算で予約をしないといけない場合もあります。名前を入れる特注品や限定品、また時間があまりない場合などです。
引き菓子も引き出物も同じですが、参列予定数の8割くらいが準備の目安になります。自分たちの親兄弟はもちろん省きますが、ゲストの子供にもつけません。また一般的にはご家族で参列の場合は、1家族1個になります。
引き菓子選びのポイントをチェック♪
「引き菓子」についてだんだんわかってきましたね。では、実際に選ぶ際のポイントをチェックしましょう。
美味しいものを差し上げたいのはもちろんですが、ちょっとした気配りで印象度が全然違ってきますよ♪
■日持ちするもの
少ない量のお菓子ですので、何ヶ月も日持ちさせる必要はありませんが、1週間くらいあると安心ですね。
新郎新婦の出身地にもよりますが、遠方から泊まりで来てくださるゲストもいらっしゃることでしょう。せっかく来たついでに2泊観光して帰られるかもしれません。これは結婚式では珍しいケースではないので、1日2日しか持たないものは避けましょう。
およそ1週間あれば、自宅に帰って余裕を持って数日間で召し上がることができます。
■小分けのもの
一人暮らしの方もいらっしゃいますし。ご家族が揃って同時に召し上がるタイミングがあるとも限りません。「引き菓子」に限ったことではありませんが、時代の流れで“小分け”“個包装”のものが完全に増えましたね。
せっかく選んだ「引き菓子」ですから、最後まで美味しく召し上がっていただくために、小分けされているものをおすすめします。
■ゲストの趣味に合わせて贈るのも◎
ゲストの中には年配の方がいらっしゃったり、上司や両親の仕事関係の方、一人暮らしの方、そして甘いものが苦手な方...ゲストの顔ぶれを考えれば考えるほど、いろいろなタイプに見えてしまって、小さなお菓子といえども何を選んだらみなさんに喜んでいただけるのか困ってしまいます。
そんな時は、ゲストに合わせた「引き菓子」を贈る方法もありますよ♪ただ、あまり細かく分けると手配ミスや袋に入れるミスにもつながりますので、2、3パターンくらいにしておかれた方がいいかもしれません。
例えばお友達にはトレンディな洋菓子、年配の方や親族には和菓子とか...。それから、数通りのお菓子を用意したとしてもあまり大きさに差がない方がいいです。数種類あるという事情を知らず、たまたま隣の席の人のを見て「私の小さい...」とか、「私の足りない?」と思われてはいけませんから....。
■人気ブランドからチョイス♪
伝統的なものも良いですが、一度は口にしたことがあるかもしれません。召し上がっていただきたいものを差し上げるのでそれでも全く構いませんが、最近の人気ブランドのお菓子を選ばれると、案外年配の方々にも喜ばれますよ♪
名前は聞いていたけどわざわざ買って食べたことはなかった...とか、インパクトがあるのでおすすめです。また、人気ブランドは一般的にはややお高めなので、相場の価格ですとコンパクトなものになることが多いでしょう。小ぶりでおしゃれなものは、“いいもの感”があり、都会的で洗練された印象も受けます。
■2人の郷土のお菓子を選ぶのも粋な「おもてなし」
新郎新婦の郷土のお菓子を選ぶと、温かい気持ちになることでしょう。その場合、郷土を離れている方のお菓子を選ぶのが一般的です。お二人とも郷土を離れている場合には、新郎のゲストには新婦の郷土のお菓子を....というように贈り合うのもおすすめです。
手配が大変な場合もあるので事前確認が必要ですが、今はネット通販でも全国各地の銘菓が購入できるので興味がある方は調べてみてくださいね。
ゲストがご自宅に帰られ、ご家族とお茶を飲みながらそのお菓子を召し上がり「今日の新婦さんは〇〇県出身でそこのお菓子らしいよ...♪」という会話が弾んでいたら嬉しいですね。
引き菓子の人気の傾向をサクッと発表♪
では、和洋を代表する人気の傾向をご紹介します。
■見た目も鮮やかな「金平糖」
「金平糖」は最近ではほとんど買って食べる機会がなくなってしまったようです。「金平糖」は日本の技術が誇る銘菓で、米粒よりもはるかに小さい粒を芯に、少しずつ少しずつ大きくしていく工程が、今から家庭をもつ若い二人と重ね合わせ、昔から縁起がいいお菓子とされています。
見た目もパッケージも上品で落ち着いたものが多いですよ。
■昔ながらの「紅白まんじゅう」
「紅白まんじゅう」自体は“昔ながら”ではありますが、今はそれぞれがパックされていたり、パッケージがブライダル専用でとても可愛らしくなっているものなど、時代の変化でいろいろ工夫された素敵な商品が出ています。
お祝いのお菓子の原点...という感じで、迷ったら「紅白まんじゅう」もおすすめです。
■年輪の形が末永い夫婦関係を連想させる「バームクーヘン」
洋菓子部門の定番「バームクーヘン」は年輪が“繁栄”“長寿”などを表し、大樹の年輪のように末永く夫婦生活を送れるように...と昔から縁起が良いお菓子として人気があります。ホールのものも格調高くて良いですが、召し上がりやすいように個包装されたものもあります。
引き菓子選びはゲストの喜ぶ顔を思い浮かべながら♪
「引き菓子」の選び方について、おわかりいただけましたか?いろいろとチェックポイントや、おすすめ商品などがありますが、基本は“お二人が感謝の気持ちを託し、ゲストに召し上がっていただきたいお菓子”です。
お帰りになってお菓子を楽しまれている場面を想像し、お二人でじっくりと選んでいただきたいです。