知っていますか「病気やケガのお見舞いで守りたいマナー」とは!

病気やケガはみんなの人生に起こりうることです。当然、病院にお世話になることも皆無ではないでしょう。誰かが入院してお見舞いに行くことになったとき、あなたはマナーに沿ったお見舞いができますか?

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押さえておきたい「病気やケガのお見舞いのマナー」とは?

「入院したんだって」と聞いたら、誰でも「病状はどうなんだろう?」と心配しますよね。

不安が募ったり、顔をみないと安心できなかったりする方もいらっしゃるでしょう。しかし、ちょっと待ってください。あなたのお見舞いが、相手の負担になってしまうこともあるのです。

普段の生活では行くことの少ない「お見舞い」について、少し考えてみましょう。

押さえておきたい「お見舞いの基本マナー」とは?

お見舞いに行く場合、時間帯などの大きなマナーから使ってはいけない言葉などの小さなマナーまで、さまざまなエチケットがあります

さて、あなたはいくつご存知でしょうか。常識あるお見舞いができるのか、確認してみましょう!

お見舞いに行く前に確認しておくこと

まず確認してほしいのが、「お見舞いに行ける状態なのかどうか」です。

例えば、ICU(集中治療室)に入っていたり面会謝絶になっている場合などは、お見舞いに行っても会える可能性は低いですよね。短期入院でお見舞いに来られたら、入院している方が気を使ってしまいます。

お見舞いは「相手を元気づけるため」に行くのですが、中には「弱っている姿を見られたくない」という方も少なくありません。ですから、「お見舞いに行けるのかどうか(行くかどうか)」を確認するのはとても大切なことなのです。

お見舞いのタイミングと面会時間とは

お見舞いに行くタイミング(時期)は、入院(手術)から1週間が経過して以降にします。入院してすぐは検査などでバタバタしているのと、本人も気持ちが落ち着いていないためです。

面会時間は昼食後から夕食までの間、だいたい14時~16時の間がオススメです。滞在する時間は15分から20分程度、長くても30分を超えないようにしましょう。

相手が眠っている時の対処方法

お見舞いに行ったら、相手が眠っていた・・・ということがあるかもしれません。そのとき、「相手を起こすことは絶対にNG」です!

もしかしたら不安などで夜眠れていないのかもしれないし、体力が落ちてすぐに疲れてしまうのかもしれません。

品物とともにメッセージを残して置くのもいいですし、付き添いの方がいるならその方に預けても良いと思います。もしくは、ナースステーションに声をかけて聞いてみても良いですね。

メッセージには何を書けばいい?

相手が寝ていることを想定してメッセージカードや便箋を持ってくる人はほとんどいないでしょうから、ナースステーションなどで紙をもらってメッセージを書くと良いでしょう。

『お見舞いに来ましたが、休まれているようだったので失礼します。これはお見舞いの〇〇です。元気な姿でお会いできる日を楽しみにしております』など、「元気になってね」というメッセージが伝わる内容だと嬉しく感じるでしょう。

訪問時間を記入しておくとより親切ですね。

症状が重い時に注意したいこと

病状が重い場合のお見舞いは、「服装と言葉」に気を付ける必要があります。

まず、服装。喪服を連想させる「真っ黒」や死に装束を連想させる「真っ白」な服は当然避けるべきです。また、血を連想させる「真っ赤」な服も避けましょう。(全身その色、ということでなければ過度に気にしなくて大丈夫です)

次に、言葉。「頑張ってね」といった励ましは、治る見込みのある人には有効ですが治る見込みがない方や完治が難しい場合などは逆手に取られてしまいがちです。「何かできることがあったら言ってね」という表現の方が良いでしょう。

長期入院の場合の気遣いとは

入院生活が長くなると、時間を持て余す方も多いようです。折り紙や大人の塗り絵など、あまり場所を取らず、じっくり没頭できるものがあると良いかもしれません。

仕事の話など、本人が焦ったり不安を感じたりすることは話題にしないようにしましょう。

お見舞いを遠慮したほうが良いケースとは

お見舞いを遠慮したほうが良い場合は、患者側と見舞う側それぞれにあります。

患者側の場合は「生命の存続にかかわる事態のとき」です。危篤や昏睡などになっていれば、お見舞いに訪れる人に対応しているどころではありませんよね。

見舞う側の場合は「体調が万全でないとき」です。これは言わずもがな、病気をうつしてしまったり帰宅途中での事故などを防ぐためです。

実際のお見舞いで注意したいこととは?

では、病院にお見舞いに行く状況になったとき、気を付けなければならないことはあるのでしょうか。絶対にダメということ、一般的に気を付けるべきことを確認しておきましょう。

基本は「ホスピタリティ(おもてなし)」、すなわち「相手の事を考えて相手が喜ぶこと、嬉しく思うことをしてあげる」ことが最優先です。

注意その1「服装や身の回りに気をつけたい」とは

先ほど病状が重い場合の項目でも少しご紹介しましたが、黒・白などの「死」を連想する色、「血」を連想する赤を多用した服装は避けましょう。全くダメ、絶対にダメということではなく、服装全体に占める割合を少なくすることが大切です。

また、香水や柔軟剤など香りの強いものも避けましょう。普段はあまり気にならなくても、香りというのは意外と刺激が強いものなのです。

注意その2「大人数での面会は避けたい」とは

面会は1~2人、多くても3人以下で伺いましょう。

病院にいると、お見舞いを受ける側もかなり疲れます。15分程度のお見舞いだったとしても、何人も来られたらざわざわとして気が休まりません。お見舞いを受ける側だけでなく、同室の方も気を遣うからです。

病院というのは「静養」するところなので、入院している人の病気が早く治ることを最優先に考えるのが大人としてのマナーです。

注意その3「子供連れでの面会は避けたい」とは

一般に子供というのは小学生くらいまでを指しますが、お見舞い時における子供とは小学生以下のことを指すことが多いようです。

幼稚園や保育園などを経由して感染症を持ち込む危険があること、逆に病院から何らかの病気をもらって帰る可能性が高いこと、はしゃいだり騒ぐので他の方にとってストレスを感じる要因になりやすいこと、などがあげられます。

注意その4「会話の内容に気をつける」とは

個室でなければ、話す内容は他の人に筒抜ける可能性が高いため、談話室などの別室に移ったり、小声で話したりしますよね。

「ひそひそ話をするレベルの小声(話の内容が全く聞こえない程度の小声)」だと、周囲の方に「何か良からぬことを話しているのではないか」と思わせてしまったり、要らぬ不安や心配を抱かせてしまうことになりかねません。

立ち入ったことを聞かず、他の方に聞かれても良いような内容を、周囲に聞こえるか聞こえないかくらいの小声で話すという非常にレベルの高いマナーが要求されますよ。

持参する「お見舞い品」の選び方とその注意点とは?

本来のお見舞いは品物を持参するものなのです。しかしその品物、相手にとってありがた迷惑になっていませんか?

あとで「あの人、あんなものを持ってきたのよ」と言われないように、予算の目安からお見舞い品の選び方まで見てみましょう。

お見舞い品の予算の目安とは

品物を贈る場合の予算は、慶弔事と同じように「相手との関係性」で相場が変わります。平均すると3,000円、5,000円、10,000円のいずれかに当てはまるようです。

友人・同僚などであれば3,000円程度、親戚など身内であれば5,000円程度、部下などであれば10,000円程度を目安にしてみてください。

地域によっては「〇〇のときは〇円」というしきたりや慣習がある場合もあるので、確認しておきましょう。

お見舞い品として「お花」を選ぶ時の注意点とは

お花を贈る場合、花の種類と形態に注意が必要です。

まず、花の種類について。これは「縁起の良くない花を避ける」ことです。佛花である菊(小菊を含む)や、花首が折れて落ちる椿、香りの強いユリなどはよく知られていますが、その他にも「シクラメン(語呂合わせが「死」「苦」のため)」、バラなど真っ赤な花(血を連想するため)、などがあります。

次に形態です。鉢植えの花は根が付いている=寝付くを連想するために良くないとされます。また、花瓶が必要な生花も避けられるようになっています。これは水替えなどの世話や、割れたり落ちたりする危険、アレルギーの可能性などがあるため病院で禁止している場合もあるのです。

最近では、お世話も要らず衛生面も心配しなくて良いため、プリザ(プリザーブドフラワー)が人気のようです。

お見舞い品として「お金」を選ぶ時に注意したい点とは

何を持っていったらいいのかわからないのでお金を選びたい、そのときも注意すべき点があります。

お金は、「目上の人に持っていくのは失礼」にあたります。そして、付き添いの方がいなかったり金庫がない場合なども(管理の都合上)避けるべきです。

これはお金だけでなく、商品券など「金券」でも同じことが言えますよ。

お見舞い品として「食べられる物」を選ぶ時の心遣いとは

フルーツやお菓子など、本人が食べられるものを選ぶときは「量」に気を付けましょう。

沢山持って来られて、食べきれず腐らせてしまうこともありますし、自分用の冷蔵庫がない場合もあります。日持ちがするもの、常温保存が可能なもの、消化の良いもの、そして生ものは少量(1食か2食以内で食べきれる量)を持っていきましょう。

皮付きのリンゴなどは包丁がないと皮をむけないため、できれば(包丁の不要な)カットフルーツがおすすめです。

お見舞い品としてパジャマや本などの「小物」を選ぶ時の注意点とは

入院期間が長くなっている方に、パジャマやスリッパなどの実用品や、時間を持て余さないようにと本や雑誌を渡すこともあるでしょう。その場合も「ホスピタリティ」精神を忘れずに♪

新しい本を持っていったら、読み終えた本を回収してあげると、新たに置き場を取らずに済みますよね。

お見舞いマナー=常識、と思えば失敗しない

いろいろとご紹介してきましたが、いずれも「自分が見舞われる側だったら」という観点に立って考えればおのずと答えは出るものです。

日本が世界に誇る奥ゆかしい風習「おもてなし」は、非常に思慮深いものです。押しつけやおせっかい、ありがた迷惑とは紙一重のところにありますので、その見極めができるかどうかがカギになるのです。

相手に不快な思いをさせていないかどうかを見極めることができるようになりたいものですね。

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