知っておきたい「病気やケガのお見舞いメールの注意点」
お見舞いに行けないときでも、今はメールで気遣うことができる時代になりました。お見舞いが一番気持ちが伝えられるかというと、そうではないときもありますね。
逆にお見舞いが負担になるケースもあるので、メールでお見舞いをするということは、1つのマナーともいえます。
メールは、お見舞いとは違って一方通行。気持ちを込めて送ったつもりでも、相手にうまく伝わっているかはよくわからないという不安もありますね。
でもマナーを押さえていれば、お見舞いメールでも十分に気持ちを伝えられることができます。お見舞いメールで特有の注意点から、メール全般の基本までを紹介していきます。
最初に押さえたい「お見舞いメールを出す前の注意点」
お見舞いメールを送るということは、どのような意味があるのでしょうか。やはり、病院に行ってお見舞いをするということとは意味合いは違ってきます。
お見舞いメールはいつでも送れそうですが、送るタイミングも実は大切。いつもの何気なく送っているメールとお見舞いメールは分けて考える必要が。
タイミングだけでなく、送る相手によっても内容を分けたいところ。お見舞いメールを作成する前に、お見舞いメールの意味についても見ていきましょう。
■メールで病気やケガのお見舞いをするという意味
直接病院に行ってお見舞いするのとメールでお見舞いするのとでは、送り手も受け取り手もそれぞれ印象が違うものです。
もちろんどちらかが良い悪いということではなく、その時々の状況によって使い分けられれば良いですね。
ではメールでお見舞いをするということの意味は何でしょうか。気持ちを伝える方法の1つがメールですが、相手の病状やケガの状態によってはメールの方が良い場合があります。
気持ちを伝えたい、でも直接は伝えられない、そこで登場するのがお見舞いメールです。お見舞いメールとは、気持ちを伝えるための1つのツールです。
■お見舞いメールを出すタイミングとは
メールはいつでも送信できるものですが、いつでも送れるがゆえに「いつ送ればよいか?」という疑問が出てきますね。
病院に実際に足を運ぶお見舞いでは、相手の状態を把握できている場合が多いのですが、お見舞いメールを出すために「今からメールを送るので見てください」というのも気恥ずかしい気もします。
ここで参考になるのが、お見舞いメールを運営している病院を参考にするということです。多くの病院に共通していることが、手術や検査の時などはお見舞いメールのお届けが後回しになるということ。
また、平日の日中にお見舞いメールのお届けをしている病院が多いため、自分でお見舞いメールを送る場合もこれに準じて日時を決めれば良いです。
病院によっては、お見舞いメール用のおしゃれな用紙を準備しているところもあり、病院のお見舞いメールを利用できる場合はそちらを利用する方が、送るタイミングで悩むことはありませんよ。
■親しい人へのメールと目上の人へのメールの違いとは
親しい方にお見舞いメールを送る場合は、100%マナーを守らなければならないかというと、そこまでガチガチにとらわれる必要はありません。
逆にマナーをしっかり守りたい相手は、会社の上司など目上の相手に送る場合です。目上の方は、人生の先輩だという方も多く、メールを送った際も送り手がマナーをちゃんと守れているかチェックしています。
とくにビジネスの世界では、メール1本でおよぼす影響が大きいこともあります。お見舞いメールも仕事の一部だと思って、しっかりとしたものを送りたいですね。
もちろん親しい方に送るからといっても、基本的なマナーは守る必要があります。
お見舞いメールを書く上での注意点!
メールは誰でも送れる手軽さがある一方、マナーが求められるものでもあります。お見舞いメールでも同じで使って良い言葉、避けた方が良い言葉など注意したいこともありますね。
「ビジネスメールはばっちり大丈夫!お見舞いメールも同じような感じだろう。」とお考えの方も、一度お見舞いメールについての注意点を確認してみませんか?
ビジネスマナーとは一味違ったメールマナーが、お見舞いメールにはあります。それではお見舞いメールで気を付けたいポイントを見ていきましょう。
■お見舞いで使う「3つの言葉とその使い方」
お見舞いメールでよく使われる言葉として、「お大事に」「静養」「十分」の3つがあります。この3つの言葉はどのように文面に織り交ぜるのでしょうか。
まず「お大事に」ですが、メールの最後あたりで登場させます。「お大事にどうぞ」と最後に添えるだけで、お見舞いメールらしくなります。
「静養」は相手がアクティブな性格の方に向いています。「ご静養なさってください」と添えることで、暗に「(動きたい気持ちもわかりますが)休んでくださいね」という含みを持たせます。
「十分」もゆっくり休んでくださいと伝えることができ、「十分に養生され、~」と後に文を入れることができるため、伝えたいことが多い方に向いている言葉です。
これら3つの言葉は、意味合いとして大きな違いはないので文面によって使い分けたいですね。
■使ってはいけない「忌み言葉」とは
忌(い)み言葉は、使ってはいけない言葉のこと。お見舞いメールを送る際は、病院でのお見舞いで避けたい言葉を参照にしましょう。
お見舞いで避けたい言葉とは、「弱る」「重なる」「消える」「再び」等々、病気やケガが悪化したり続いてしまうという印象を持たせてしまう言葉です。
数字の四や九も、死や苦を連想させてしまうため避けたいところです。
■省いても構わない「時候の挨拶」とは
ほとんどのメールで登場する時候(じこう)の挨拶。「時下ますますご清祥のこと~」など色々なパターンがあり、組み合わせて使うことがほとんど。
ですが、お見舞いメールではこの時候の挨拶はいりません。体調を気遣うメールのため、堅苦しさを感じさせないことがポイントです。
■病気の種類や病状によっては使ってはいけない「励ましの言葉」
例えば、相手がうつ病など精神的な不調で入院している場合、「頑張ってください」という意味を持たせる励ましの言葉は使ってはいけません。
うつ病の方は、頑張りすぎて「うつ」まで追い込まれてしまった方が多く、励ましの言葉は「こんなに頑張っているのにまだ頑張らないといけないのか」と相手を追い込んでしまう恐れがあります。
また重病の方に、「早く良くなってください」と励ますのも考えもの。そのときは、「ご自愛ください」など相手の病状に配慮した文面を考えたいですね。
■本文の最後に付けたい「返信不要」の一言
病院によっては、携帯電話やパソコンの持ち込みを禁止しているところも多く、メールの返信ができないという状況もありますね。
もしメールを送っても、「すぐ返信しなければ」と思ってしまうのが心情。そんな気遣いをさせないためにも、本文の最後に「返信不要」と添えましょう。
■参考になる「お見舞いメール」の文例が豊富なサイトはココ
こちらのサイトでは、お見舞いメールの文例を数多く紹介しています。お見舞いメールは、ビジネスメールと比べると使用頻度がかなり限定的なため、文例が豊富なサイトは重宝(ちょうほう)します。
文例はあくまでも文例なので、文例をもとにアレンジをして自分らしいメールを送りたいですね。
チェックしておきたい「メールの基本」とは?
ここまでお見舞いメールについて、詳しく見てきました。でも、まだお話していないメールについての豆知識があります。
これから紹介するのは、お見舞いメールのみならず、どのようなメールでも当てはまるような基本事項。メールに慣れている方も、そうでない方も、今一度自分がいつも送っているメールのマナーチェックをしてみませんか?
■簡潔に用件がわかる「タイトル」を心がける
メールのタイトルは受け手が初めに身にする文章です。そのため名前や、要件を簡潔に伝える必要があります。
最近ではメールにウイルスが入った添付ファイルを送りつける悪質なメールもあるため、タイトルで要件を確実に伝えるということが重要になってきます。
■相手との関係で変わる「本文のニュアンス」の違いとは
メールには送り相手によって内容も変わってくるもの。内容も変わりますが、文の柔らかさも変わってきます。
例えば、相手を気遣う言葉で「お加減はいかが」とあっても「体調不良とのことですが、お加減はいかがでしょうか」という文の方がより心配しているという感じがしますね。
ただ、逆に皆に心配をかけさせたくないという方もいらっしゃいます。その場合は、「調子はどうですか」など少し軽い感じのメールの方が良い場合があります。
相手との関係によって使い分けたいですね。
■使ってはいけない「機種依存の文字や絵文字」など
そのパソコンに特有の文字やスマホの絵文字などは、互換(ごかん)性がなければ送った相手に文章が正しく表示されません。
「この文字は大丈夫だろうか」と悩む際は、別の文字に置き換えた方が無難(ぶなん)です。例えば1という数字でも、①や⑴などは機種依存文字です。
メールでは、相手のパソコンでもおなじ文字が表示できるかを意識したいですね。
■メールならではの注意点とは
メールでは、伝えたいことを一気に送ることができる反面、相手のリアクションがすぐにはわからないというデメリットも。
自分の気持ちが相手に十分伝わるように、メールを作成した後は送信の前に推敲(すいこう)をする、つまり読み返すことをおすすめします。
読み返すうちにおかしな表現があったり、意外と修正する箇所(かしょ)がでてくる推敲ですが、3回は行いたいところ。メールでは伝えたいことを1発で伝えることが大切です。
伝えたい気持ちはメールでも変わらない
実際に病院にいくお見舞いでも、お見舞いメールでも相手を心配する気持ち、励ましたい気持ちは同じです。違いは手段だけで、どちらにもメリットとデメリットがあります。
でも入院している方にとって、お見舞いほどありがたいものはありません。入院している方に喜んでもらえるような「お見舞いメール」を送ってみませんか?