知っていますか「慰労会の進め方」とは?
慰労会というものに出席したことはありますか?主役を囲み、感謝や称賛する心、「お疲れ様でした」を伝える会です。こちらでは、慰労会の意味や、事前準備から当日の進め方などを詳しくご説明していきます。慰労会についての知識とマナーを知り、社会人として恥ずかしくない態度で参加するようにしましょう。
押さえておこう「慰労会の意味と事前の準備」とは?
まずは慰労会の意味と、慰労会とはどのような時に開かれるものなのかを知っておきましょう。また、慰労会を開くために事前にしておく準備や打ち合わせについても詳しくご説明していきます。
■慰労会はどんな時に開くのか
慰労会とは、成果や仕事の業績を称えたり、苦労などをねぎらったりする会です。たとえば長期の海外出張を終えて帰ってきた人や、大きな規模のプロジェクトを達成した人などのために開かれます。また長年会社のために尽力し、定年退職する人に対しても、送別会ではなく慰労会という名で会を催すこともあります。
■主賓のスケジュールを押さえる
慰労会は主役がいなければ始まりません。準備に入る前に、主役のスケジュールを押さえることから始めましょう。 まずは慰労会の主役となる方に、何日か都合の良い日を候補として挙げてもらいます。次に、社内の業務上の都合との兼ね合いもありますので、上司に日程の相談をしてください。
主役にピックアップしてもらった日の中で業務に支障が出ない日を上司に指定してもらい、会の日程を組むようにしましょう。
■出席者の数に合わせた会場を押さえる
日程が決まったら次は会場の選定です。最低限の人数しか収容できず、参加者同士が窮屈になってしまうような会場ではいけません。逆に参加者に対して会場が広すぎると、ガラガラで寂しい印象を与えかねませんよね。出席者の人数を把握した上で、参加人数に見合った広さの会場を押さえるようにしましょう。
■スピーチをいただく人との事前打ち合わせ
当日は、主役を労ったりや功績を称えたりする言葉をどなたかに述べてもらいます。一般的にスピーチを行うのは、幹事や司会ではなく、参加者の中で一番立場が上の人に頼みます。心の準備も必要ですので、前もってスピーチの依頼をしておきましょう。日程、会場を伝えるとともに、◯◯さんの慰労会でのスピーチをお願いしたい旨を伝えます。
その際スピーチは何分くらいがちょうどいいかなど、打ち合わせをしてください。念のため、前日か当日の朝にもスピーチの確認をするようにしましょう。
押さえておきたい「慰労会の案内状の書き方」とは?
慰労会を開催するにあたって、参加予定者に案内状を出しましょう。案内状の書き方や構成を、具体的な文例とともにご紹介します。また、気を付けたい注意点についてもご説明しますので、マナーを守って発送するようにしましょう。
■案内状の文章構成と文例
案内状の構成は以下の通りです。
1.発送年月日
2.宛名
3.差出人
4.タイトル
5.主文
6.詳細
7.出欠連絡欄
8.出席者名
・宛名は、社内全体に向けて出す場合は「社員各位」、部や課で行う場合は「◯◯部各位」と記します。
・差出人は慰労会の幹事の名前となります。
・タイトルは「慰労会のお知らせ」「慰労会のご案内」という名で、やや大きめに書いてください。
・主文には主役の方のお名前や会の主旨を記載するとともに、感謝の気持ちや功績について書き添えても良いでしょう。
・詳細は慰労会の開催日時や場所、会費について明記します。
・最後に出欠席とお名前欄を設けておきます。
【文例】
平成29年8月20日
社員各位
慰労会のお知らせ
皆様ご承知のとおり、△△部の〇〇様が定年を迎えられ、9月30日をもって退職されます。
つきましては、〇〇様の長年のご功績に対する感謝の意を表わすとともに、退職後のご活躍をお祈りする気持ちを込めまして下記のとおり慰労会を開催いたします。
ご多忙の折とは存じますが、是非皆様のご参加をお待ちしております。
日時:平成29年9月30日(土) 午後7時~
会場:○○○○○○○
会費:○○○○円
なお、出欠は8月31日までにお知らせください。
( )出席 ( )欠席
[お名前: ]
■案内状を書くときの注意点とは
社内の人々に送る案内になりますので、くだけた表現は使うのは厳禁です。社会人として恥ずかしくないよう、ビジネス文書のマナーに添って仕上げるようにしましょう。また、参加人数は会場を押さえる上でも重要ですので、案内状は早めに出すようにしてくだだい。会の参加者が少ないというのも寂しいので、多くの参加者を募るためにも早めの発送を心掛けましょう。
押さえておきたい「司会者の会の進め方」とは?
慰労会で司会を頼まれることもあるかと思います。その際はスマートに司会者をこなし、会をスムーズに進行できるように準備しておきましょう。司会者としての態度の心得や、紹介の仕方など、押さえておくべきポイントをご紹介していきます。
■使う言葉は「分かりやすくシンプル」に
司会者として全体を通して心掛けたいことは、シンプルな言葉で分かりやすく伝えるということです。ダラダラと長く説明すると、会場の雰囲気も間延びした感じになってしまい、次第にざわついてきてしまいます。会場全体に浸透するようなシンプルな言葉、そして丁寧な言葉遣いで進行していきましょう。
■ハッキリとした発声と毅然とした態度を
参加者が多く、特に広い会場を利用する場合は、小さい声では全員に声が行き届かない場合もあります。声が聞こえない後ろの方で私語が多かったりまとまりがなかったりすると、主役の方にも失礼になりますよね。司会者は全員の目を見ながら会場を見渡し、ハキハキと大きな声で話すようにしましょう。堂々とした態度で臨むのが、会を成功させるコツです。
■乾杯の音頭の紹介の仕方
乾杯の音頭は、出席者の中で上から3番目の立場の方にお願いする場合が多いようです。予め乾杯の音頭をとってもらいたいと、依頼をしておきましょう。乾杯の音頭の紹介は、「では、△△部の○○課長に乾杯の音頭をお願いしたいと思います。みなさまグラスのご用意をお願いいたします!」などという言葉が良いでしょう。
■来賓挨拶の紹介の仕方
慰労会での来賓挨拶は、出席者の中で1番立場が上の方に依頼してあります。「まずはじめに、△△部の◯◯部長よりひとことご挨拶をいただきます。」と紹介して、打ち合わせ通りスピーチをしてもらいます。また社外から来賓を招いて祝辞をいただく際は 、「ご来賓の株式会社△△、◯◯社長よりお言葉を頂戴いたします。」と言って丁寧に紹介するようにしましょう。
■締めの挨拶のタイミングの掴み方とは
会場を使える時間は決まっていることが多いので、制限時間がくる前に締めの挨拶をし、閉会を伝えなければなりません。 タイミングとしては退店する15分前頃が良いでしょう。お店の方が「そろそろお時間です」と伝えに来てくれる場合もありますので、そのチャンスを逃さず締めの挨拶に移りましょう。
また、盛り上がっているところを一旦中断するので、「宴もたけなわでございますが・・・」という言葉を添えてから、終わりの時間が近づいていることを伝えるようにします。締めてから15分ほどあれば、急かすことなく余韻に浸れますし、二次会の告知をすることもできますね。
締めがぐだぐだになると、せっかくの慰労会全体がそのままの雰囲気で終わってしまいます。最後まできっちり務めるようにしましょうね!
押さえておきたい「主賓への挨拶の構成と注意点」とは?
慰労会で、あなたが主賓へ対する言葉を述べる立場になることもあるかと思います。その際は文章を順序立てて、場にふさわしい表現や言葉遣いで話していくようにしましょう。主賓へ対する挨拶の構成を、具体的なフレーズとともにご紹介していきます。また慰労会という場では避けるべき言葉もありますので、そちらにも注意してください。
■主賓の功労をねぎらう言葉とは
慰労会の目的が主役の功労や功績を称えるという場合は、挨拶で功労をねぎらう言葉を述べましょう。「長期の出張、お疲れ様でした」「プロジェクト成功おめでとうございます、本当にお疲れ様!」といった言葉をかけてます。シンプルに「お疲れ様でした」というフレーズが、ストレートに主役の心に響きますよ♪
■主賓への感謝を表す言葉とは
労をねぎらうとともに、慰労会では主役へ感謝の意を伝えるという場合もあります。定年退職される方へは、長年会社に貢献してくれたことや、今までお世話になったことに対してのお礼を述べましょう。功績を残した方へも、部署や会社の評価を上げてくれたことに対して感謝の気持ちを伝えたいですね。「会社にご尽力いただき、ありがとうございました」「長い間お世話になりました」などという言葉を贈りましょう。
■主賓との思い出やエピソードの紹介
労いや感謝の意を伝えた後は、主賓との具体的な思い出やエピソードを語りましょう。その時の光景や気持ちが思い出されて、主役の方も感慨深いものがあるでしょうし、出席者にとっても心にグッとくるものがあると思います。「うまくいかず諦めかけた時も、◯◯さんは皆を励まし、持ち前の責任感の強さで課内を引っ張っていってくれました」と、主賓を主体に素敵なエピソードを紹介してください。
■今後の活躍を期待する言葉とは
最後に今後の活躍を期待する言葉で結びましょう。「さらなる活躍を期待しております」や、退職する方には「益々の健康とご活躍をお祈りします」など、前向きな表現で相手を激励する言葉を伝えます。湿っぽくならず、これからの一歩を明るく応援する気持ちで語るようにしましょう。
■避けたい言葉とは
慰労会の挨拶では、否定的な言葉を使わないように気を付けましょう。具体的には「残念」「寂しい」「困る」などです。その方の必要性を伝えたくて使う言葉でも、しんみりとなってしまいますので、マイナスなイメージの表現は避けるよう注意してください。
また「ご苦労様でした」は労いの言葉ですが、目上の方に対して使うのは失礼になります。「お疲れ様でした」や「ありがとうございました」という言葉に替えて伝えるようにしましょう。
スムーズな進行で慰労会を成功させよう
慰労会を開催するにあたって、幹事や司会者、また挨拶をする立場で関わるということがあると思います。幹事は事前準備を念入りに、当日も全体に気を配るようにしましょう。司会者は会を感動的なものとなるよう、スムーズな進行を心掛けたいですね。そして挨拶を行う際は、適切な表現を選んで主役を称え、今後への前向きな言葉を伝えるようにしましょう。
主賓を始め、参加者全員が楽しく過ごせ、心に残るような会となるようにしたいですね♪